大型台風の豪雨前に要確認! クルマの雨対策や浸水被害に遭わないような走り方とは
クルマが浸水したらどうする?
●浸水の被害に遭わない走り方を知っておく
大雨や台風時は不要不急の外出を控えるべきではありますが、どうしてもクルマで出かけなくてはならないときには、以下のことに気を付けてください。
・乗用車が走行可能な水深は、床面が水に浸からない程度。タイヤの半分くらいまでの高さ以下ならほぼ大丈夫でしょう。
・高架下や立体交差点のアンダーパスなど、低い場所を走らない。スリバチ状の道路にできた冠水路には進入せず、後方を確認しながらバックで引き返しましょう。クルマが水没してドアが開けられず、脱出不可能となり溺死する例も年間数件発生しています。
・車内に水が入ってきたら即座にエンジンを止め、クルマを置いて安全を最優先に避難経路を考えましょう。
・運転に不安がある場合は無理をせず、安全な場所に停車して雨が通り過ぎるのを待ちましょう。
・万が一、冠水した道路に入ってしまったら極力速度を落として慎重に走行します。速度が速いとタイヤが巻上げる水の量が増え、エンジンに水が入りやすくなります。
●強風ではドアを開けるときに注意
強風のときに意外に多いのが、ドア開閉時の事故です。急激に風が強くなっているようなとき、とくに、普段運転をする機会がない高齢者や子どもが乗る後部座席のドアの開閉は要注意です。
強風でドアが勢いよく開いた場合、ドアを抑える力が足らなかったり、間に合わなかったりして隣のクルマにぶつかってしまうことがあります。
また、普段ミニバンなどスライドドアのクルマに慣れている、よその家のお子さんを乗せる場合は、さらに要注意。ドアが隣のクルマに当たったら何万円もの修理代がかかってしまうということが、予測できない場合もあります。
ちなみに、筆者(加藤久美子)の知人も、後部座席に中高生の子ども二人を乗せて出かけた際、強風が原因の思わぬ事故に遭遇しました。
目的地に着いて二人同時に左右のドアを開けたのですが、いきなりの強風で対処ができず、それぞれ隣のクルマにドアが勢いよくぶつかってしまいました。
けが人はいませんでしたが、そのとき契約していた自動車保険では、2事故にカウントされたため、修理代は25万円(2台分)で6等級ダウンしたといいます。
強風でドアが煽られて隣のクルマに衝突という事故は大変多いので、ドアを開ける際にはドライバーが下りて外から開けることをオススメします。
強風といえば、トンネル出口や橋を走行する際の突風にも注意しましょう。ゆっくりした速度で走行するか、ミニバンや軽ハイトワゴンなど車高が高くて横風の影響を受けやすいクルマは、風の影響を受けない場所で天候が落ち着くまで待機することも考えましょう。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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