能ある鷹は爪隠す!? 大人にこそ似合う高性能な国産GTモデル5選
スタイリッシュなデザインでGTを演出するモデルも
●マツダ「マツダ6」
最近のマツダ車は、魅力的なモデルが多いと評判です。全車共通のアイデンティティとなっている「魂動デザイン」が採用されたことで、華美ではないけど上質で欧州車に負けないデザインに惹かれる人も多いでしょう。
自社製の大排気量エンジンを作っていないマツダは、これまでの「GT」の基準に適合するモデルがなかったのですが、新たに生まれ変わった「マツダ6」は、新世代GTらしい佇まいが魅力です。
なお、マツダ6はこれまで「アテンザ」と呼ばれていましたが、2019年7月のマイナーチェンジで、日本でも海外名が用いられるようになりました。
美しいスタイリングに、走りを意識した足回りや装備を充実させた「マツダ6 25T Sパッケージ」は、最高出力は230馬力と控えめな数字ながら、420Nmものビッグトルクと、レスポンスに優れる2.5リッターSKYACTIV-Gターボエンジンを搭載した、実用域でのキビキビした操作性と俊敏性を誇るモデルです。
また、前後と横方向のGを総合的にコントロールする新たな制御技術を搭載するなど、スポーティに走ることができ、マツダらしい「人馬一体」や「走る喜び」を大切にしています。
ハイパワーより実用域での俊敏性と使いやすさを優先し、さらに低く長くワイドなボディで、近未来のGTらしいスタイリッシュさをもあわせ持つ1台になっています。
●スバル「レヴォーグ2.0STIスポーツ EyeSight」
現在の「日本のGT」の定義を決定づけたのは、1989年に登場したスバル「レガシィ」が元祖ともいえます。当時のレガシィには、「GT」が何であるかを理解させるにふさわしい速さと快適性に加え、先進の4WD技術が備わっていました。
悪路でも安心して速く走れる4WDのイメージは、WRCでのインプレッサの活躍もあって、現在でもスバルの大切なアイデンティティになっています。
レガシィの後継として登場した「レヴォーグ」は、ボディ形状こそ「スポーツワゴン(ツアラー)」のスタイルながら、根底にある方向性は「GT」と呼べるものでしょう。
レヴォーグのラインナップのなかで、もっともスポーティで優れた走行性能を誇るのが「レヴォーグ 2.0STIスポーツ」です。
エンジンは2リッター直噴ターボながら、300馬力ものハイパワーを実現した隠れたモンスターマシンです。
しかも「スバルを世界一に」を目標にさまざまなレースで活躍するSTI(スバル・テクニカ・インターナショナル)がプロデュースしており、足回りは専用のチューニングが施され、さらに前45:後55とスポーツ走行を想定したトルクを配分する「VTD-AWD」機構が搭載され、レースで磨かれた「WRX STI」譲りの高性能ぶりを、コンパクトなボディに詰め込んでいます。
さらに最近のスバルの特徴でもある運転支援システム「アイサイト」も搭載し、快適性とともに安全性もトップレベルで、「新世代GT」にふさわしいモデルです。
●ホンダ「シビックハッチバック」
かつてホンダには、「GT」に近いモデルはいくつか存在しました。定義に当てはめると、6代目、7代目「アコード」にラインナップされていた「ユーロR」が一番近かったかもしれません。
現行モデルで高性能車といえば、「シビックタイプR」ですが、これはバリバリやる気満々のスポーツモデル。このクラスで「ドイツのニュルブルクリンク最速のFF」という金字塔は素晴らしいのですが、普段使いではちょっとやり過ぎ感が否めない部分もあります。
そこでおすすめしたいのが、「シビックハッチバック」です。ロー&ワイドになった現行モデルは、ホンダらしい近未来感とスポーティなイメージを上手にブレンドしたスタイルが特徴です。
それでいて、高回転まで気持ちよく回る、1.5リッター直噴VTECターボエンジンを搭載。最高出力こそ182馬力ですが、エンジンを意のままに操れる6速MTも用意するなど、走りを意識した内容になっています。
またホンダの最新安全技術「Honda SENSING」を搭載しているので、誰でも安心して普段使いできるのも大きなポイント。
長距離移動もワインディングも気持ちよく走るのに十分な動力性能を持ち、サイズもちょうど良く、価格も手が届きやすいという、「新世代GT」として考えてもいい魅力あるモデルです。
スポーツカーやGTを馬力と比較して評論する評論家が大半だが本来はパワーを出しきる楽しさこそがスポーツカーでありGTではあるまいか?
農協ローンで購入するスバルサンバーだって立派なスポーツカーだろ?