能ある鷹は爪隠す!? 大人にこそ似合う高性能な国産GTモデル5選
長距離移動も快適にできる動力性能と操縦性をあわせ持つクルマの証「GT」。時代とともにその定義は変化していますが、現在の「GT」に求められているのは「高い実用性を確保しつつ、高性能で、大人が乗って似合うクルマ」というところでしょう。そんな、新基準の国産GTモデルを紹介します。
実用的で高性能、大人に似合う新時代のGTとは?
長距離を快適に走るために、ハイパワーなエンジンや快適な居住性を重視した「GT」は、「やる気満々のスポーツカーではないけど、いざとなったら速い」のが特徴です。
また、走りの良さを予感させる格好いいスタイルも、GTの魅力といえます。
今回は、ハイパワーでスポーツカー並みの動力性能を持ち、大人に似合うスタイリッシュさもあわせ持った「新時代のGT」にふさわしい国産モデルを5台紹介します。
●日産「スカイライン」
日産の主力セダン「スカイライン」がビッグマイナーチェンジし、2019年9月より発売されます。
最近のSUV人気やハイブリッドなどのエコカーブームの影に隠れて印象が薄かったのですが、日産の意地を感じさせるような、走りを意識したスカイラインへと回帰することが特徴です。
外観のデザインでは、最近の日産車に用いられる「Vモーショングリル」に加え、スカイライン伝統の「丸目4灯テールランプ」が採用されるなど、スカイラインに憧れた世代にも響くデザインへ生まれ変わります。
新型スカイラインの全グレードに「GT」のエンブレムが付けられたところに、このクルマが目指す方向性が示されているといえるでしょう。
ラインナップは、3.5リッターV型6気筒+モータのハイブリッドモデルと3リッターV型6気筒ツインターボのエンジンを用意。ハイブリッドモデルでは、新世代の自動運転技術「プロパイロット2.0」を搭載してドライバーの負担を軽減しているところに、時代へのニーズも上手に取り込んでいるのが分かります。
ターボモデルでは、通常のモデルでも304馬力とパワフルなのですが、スカイライン史上最強を誇る「400R」がラインナップされ、並みいるスポーツカーを凌駕する405馬力ものハイパワーを実現しています。
電子制御される足回りは、ドライバーの意図を汲み取ってアシストする「ダイレクトアダプティブステアリング」を世界初搭載。長距離のドライブもスポーツ走行も可能な俊敏性を両立しました。
内装は、性能に負けない高級感のある黒×赤でまとめられた本革シートが標準装備されています。
新型スカイラインは、実用性と高級感ある佇まいや秘められたハイパワーを兼ね備えた、日産らしい「新時代GT」を表現したモデルといえます。
●トヨタ「クラウン」
トヨタの高級セダンとして長い歴史を誇る「クラウン」は、2000年以前はラグジュアリーカーとして、大きくて立派、装備も充実、ふわふわな乗り心地が特徴だった時代がありました。
しかし、高級車に求められる資質がより高くなり、日本専売モデルであるクラウンも、ほかの国産メーカーの高級セダンだけでなく、輸入車とも比較されることが多くなります。
その影響もあり、ラグジュアリー路線の「ロイヤル」と、走りを意識したスポーティな「アスリート」の2系統が存在した時期もありました。
そして現行モデルでは、世界中のメーカーがベンチマークするコース、ドイツのニュルブルクリンクサーキットで徹底的に走りこむことで、強靭なボディと優れたハンドリングを追求した結果、「日本独自のGT」を意識した、走りにもこだわった高級セダンへと変貌を遂げました。
グレードに合わせて、エンジンは2.5リッター直列4気筒+モーターのハイブリッドモデルや2リッターターボ、3.5リッターV型6気筒など幅広いラインナップを誇ります。
なかでも「RSアドバンス」は3.5リッターV型6気筒エンジン+2モーターのハイブリッドシステムを採用。エンジン出力は299馬力、モーター出力は180馬力のハイパワーと、WTLCモードで16.0km/Lという優れた燃費性能を両立し、まさに「能ある鷹は爪隠す」的モデルになっています。
独自の進化を歩むクラウンは、日本の道路事情にもマッチしたボディサイズや高い快適性、安全性を保ちつつ、いざとなればスポーツ走行も楽々こなす、万人が認める日本らしいGTといえそうです。
スポーツカーやGTを馬力と比較して評論する評論家が大半だが本来はパワーを出しきる楽しさこそがスポーツカーでありGTではあるまいか?
農協ローンで購入するスバルサンバーだって立派なスポーツカーだろ?