えっ…「パトカー」と一般車の衝突事故が多発!? 「道を譲らないクルマ増えた」「サイレン聞こえない」の声も 緊急自動車に気づくための“正しい対応”とは
緊急走行中のパトカーと乗用車が衝突する事故が相次いでいます。このような緊急自動車と一般車両の事故は全国でたびたび発生していますが、一体どのような点に気をつければ良いのでしょうか。
すぐに道を譲るためにドライバーがすべきこととは?
2026年7月21日の夜、愛媛県今治市内の交差点において、緊急走行中のパトカーと軽ワゴン車が衝突する事故が発生しました。
これは21日の午後9時50分頃、今治市内の国道196号の交差点で、南方向に向かっていたパトカーと、西方向に向かっていた軽ワゴン車が出会い頭に衝突したものです。この事故により、軽ワゴン車を運転していた41歳の男性会社員が膝の痛みを訴える軽傷を負いました。
なおパトカーは今治市内で発生した人身事故の現場に向かう途中であり、緊急走行中は赤色灯を点灯し、サイレンを鳴らしながら走行していたということです。警察は「事故の発生は遺憾。今後は再発防止に努めます」とコメントしています。
さらに7月23日にも、香川県高松市で緊急走行中のパトカーと、69歳の男性が運転する乗用車が衝突する事故が起きています。
この事故は23日の午後5時50分頃、高松市内の市道を緊急走行中だったパトカーが、交差点で右折中の乗用車を後ろから追い抜こうとした際に衝突したものです。
パトカーに乗っていた男性警察官2人と乗用車を運転していた男性にけがはなく、警察は「適切な走行だった」と話しています。

これらの事故に対しては、「最近、緊急自動車に道を譲らないクルマが増えたと思う」「周囲の状況を確認せず、漫然と運転しているドライバーが多すぎる」「私は突発性難聴持ちでパトカーや救急車のサイレンが聞こえにくいときがありますが、周りを見れば状況がわかります」など、それぞれのドライバーが注意すべきとの声が上がっています。
その一方で、「クルマの性能が上がり、遮音性が向上してサイレンが聞こえにくくなっている。酷暑でエアコンガンガン、窓を閉めきっている状態で気づかない人もいます」との意見や、「スピーカーや手ぶりなどで運転手に動かないように指示してほしい」といった緊急自動車への要望も聞かれました。
上記コメントにあるように、近年は自動車の遮音性能が向上し、窓を閉めきったり車内でエアコンやカーステレオをつけたりしていると、外部の音が聞こえにくくなる場合があります。
加えて、救急車のサイレン音などは車両の前後方向に伝わりやすい一方、側方では聞こえにくく感じることがあります。
このような状況の中で緊急自動車の接近に早めに気づくためには、外部の音が聞こえる程度までカーステレオの音量を下げ、少しでもサイレン音が聞こえたり赤いランプが見えたりしたら窓を開ける、周囲を目視で確認するといった習慣を身につけておくことが重要です。
また、トヨタが提供する「ITS Connect(アイティーエスコネクト)」というシステムには、救急車の接近を知らせる緊急車両存在通知という機能があり、一般車両だけでなくトヨタ製の救急車に標準搭載されるなど、導入が進められています。
こうしたシステムを積極的に活用していくことも、緊急自動車との事故を防止する効果的な手段といえるでしょう。
※ ※ ※
クルマを運転中に緊急自動車が近づいてきた場合、交差点またはその付近であれば、交差点を避けて道路の左側に寄って一時停止、それ以外の場所であれば道路の左側に寄って道を譲らなければなりません。
これらの基本ルールを念頭に置いた上で、「緊急自動車の進路を妨げない場所へ移動する」「急ブレーキや急ハンドルを避ける」「むやみに動かず周囲の状況をよく確認する」などの意識を持つことが大切です。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

















