シボレー新型「コルベット」はミッドシップレイアウトを採用! 全世界7大陸同時公開へカウントダウン開始
アメリカンスポーツカーの代表格、シボレー「コルベット」が次期モデルでMRレイアウトを採用します。初代から7代目のモデルまで、一貫してFRレイアウトを採用していたコルベットになにがあったのでしょうか。
アメリカンスポーツカーの代表格、シボレー「コルベット」がついにMR化
ゼネラルモーターズ(以下GM)は、ミッドシップレイアウトを採用した新型「コルベット」のティザーサイトを公開しました。
シボレーコルベットといえば、アメリカンスポーツカーの代表ともいえる存在です。ロングノーズ、ショートデッキのスタイルに大排気量のエンジンをフロントにレイアウトするというのが、いわばコルベットの伝統でもありました。
ミッドシップ化のウワサは以前からされていましたが、今回GMがおこなった発表により正式に決まったことになります。
今回発表されるコルベットは初代から数えて8代目となり、伝統にならえば愛称は「C8(シーエイト)」になることでしょう。
1954年に発売された初代コルベット(C1)は、スチール製のフレームにFRPのボディパネルを貼り付けたオープンカーでした。
登場した頃のコルベットは純粋な速さを求めるようなクルマではなく、V8エンジンの鼓動を楽しみながらオープン・エア・ドライブを楽しむような、いわばGTカー的な存在でした。
その後発売されたC2、C3、C4も基本コンセプトは変わりませんでしたが、本格的なスポーツカーになり始めたのは1993年に発売されたC4のハイパフォーマンスグレードである「ZR-1」の登場からです。
ZR-1は、405馬力を発生するロータス製のV型8気筒DOHCエンジンを搭載し、ZF製6速MTに極太の315サイズタイヤ、幅広の専用フェンダーが奢られるなど、一気に近代スポーツカーへと変貌を遂げました。
続くC5(1997年から2004年)では、コルベット初のトランスアクスルレイアウト(エンジンはフロントでミッションがリアにある)を採用。標準エンジンのLT1型でも350馬力、ハイパフォーマンスモデルでは405馬力を発生しました。
C4までのコルベットは、シャシ剛性の問題などからいわゆる「直線番長」でしたが、世界的なスポーツカーを目指して開発されたC5は、居住性や快適性を現代レベルに引き上げながら、誰が乗っても速く走ることができるスポーツカーに仕上がっていました。
ルマン24時間耐久レースや、アメリカン・ル・マン・シリーズでワンツーフィニッシュを飾るなど、スポーツカーとしての知名度を飛躍的に向上させたモデルでもあります。
そして2005年に登場したC6は、C5の正常進化バージョンでしたが、限定モデルとしてZR-1のグレードを復活させたことがトピックです。6.2リッターV8スーパーチャージャーのLS9型エンジンは最高出力647馬力を発生。この辺りから、欧州の高級スポーツカーと肩を並べられるようになりました。
さらに、7代目となったC7(2014年から2019年)にもZR-1を設定。コルベット史上最強となる、最高出力766馬力、最大トルク96.8kgmをリアタイヤのみで駆動するというモンスターマシンでした。
しかし、大馬力化が進んだコルベットの泣き所といえば、フロントエンジンゆえのトラクション不足です。今回発表されるコルベットがMRレイアウトを採用したのは、世界でもトップクラスのスポーツカーになるべくするための苦渋の決断だったのかもしれません。
新型コルベットの世界初披露は、日本時間の2019年7月19日、午前11時30分からライブストリーミング配信されます。コルベットファンとしては賛否両論あるかと思いますが、新世代のコルベットがどのようなスペックを引っさげて登場するのか今から楽しみです。
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