車のスモークガラスなぜ定着? マイルドヤンキー仕様が定番化した理由

窓ガラスの濃さはどこまでセーフ?

 窓ガラスが濃すぎると、法律に違反するということを聞いたことあるかもしれません。実際に、道路運送車両の保安基準 第29条3項には、次のように記されています。

「自動車(被牽引自動車を除く。)の前面ガラス及び側面ガラス(告示で定める部分を除く)は、運転者の視野を妨げないものとして、ひずみ、可視光線の透過率等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」

 つまり、フロントガラスと運転席、助手席の側面ガラスには、視界を遮るいかなるものも貼ってはいけないのです。

 また、詳細を定める告示には、「運転者が交通状況を確認するために必要な視野の範囲に係わる部分における可視光線透過率が70%以上でなければならない」と記載され、色の濃いフィルム以外にも市販品のサンシェードやカーテンを付けることも視界を妨げることとなり違反対象です。

後席ガラスの濃さはどこまで問題ないのか

 一方で、後席ガラスやリアガラスに関しては明確な記載がありません。そのため、純正装着ガラスやオプション品、市販品には色の濃いものが多くなっています。

 純正時のカットフィルム装着に関して、日産の販売店スタッフは次のように話します。

「日産では、オプションのカットフィルムを『クリア』と『スモーク』の2タイプから選ぶことができます。どちらもUVを99%カットしますが、IRについてはスモークタイプの方がややカット率が高いです。

 また、クリアタイプを用意している理由としては、夜間の視認性を気にする方やスモーク装着車にマイナスなイメージを持たれている方などが購入されるケースがあるためです」

※ ※ ※

 一昔前までは、濃いスモークの窓ガラスを装着しているクルマは、やんちゃな人が多かった印象ですが、最近では車内の快適性や防犯性でのメリットが高まっていることで、定着化したカーアイテムといえます。

【了】

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Writer: くるまのニュース編集部

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