トヨタ・レクサス、国産最上級SUVはどっち? 「ランクル」と「LX570」の似て非なる個性とは
インテリアのデザインや質感はまったく別のクルマ
走りの性能を支える部分では、エンジンとトランスミッションに大きな違いがあるランドクルーザーとLX570ですが、ボディ、サスペンション、副変速機についてはほぼ同じものが採用されています。
しかし、フラッグシップSUVとはいえ大衆ブランドのトヨタとプレミアムブランドのレクサスですから、「見た目」と「内装」に関してはかなりの差別化が図られています。
まず外装ですが、ランドクルーザーのフロントは横長の大型グリルとスクエアなヘッドライトでオフローダーらしい力強さが表現されています。対するLX570はレクサスのアイデンティティでもあるスピンドルグリルに、3眼LEDが内蔵された切れ長のヘッドライト。そしてL字型のフォグランプでラグジュアリーさと先進性が表現されています。
また、リアのデザインもランドクルーザーはスクエアなテールランプであるのに対し、LX570はテールゲートの中央付近まで切れ長のテールランプが配置され、静かな迫力を感じられます。
次にインテリア。ランドクルーザーのダッシュボードは、ブルーレイ対応の9型ワイドディスプレイを中心として、シフト周りまでベゼルが続く一体感の強い造形です。ドアにはシルバー塗装のグリップと本革の肘掛けがあり、SUVらしさと高級感がほどよく融合しています。
プレミアムナッパ本革のシートは、ブラック/ニュートラルベージュ/ブラウンから選択可能で、シートヒーターはもちろんシートベンチレーションも装備。寒い日にありがたさを噛みしめるステアリングヒーターに、室内を4分割して温度を設定できるフルオートエアコンも装備されています。
フロント2座はもちろんパワーシート、運転席に乗り込む際にはシートとステアリングが動いて乗り降りをサポートする「パワーイージーアクセスシステム」、サードシートは電動格納式で、上下分割式の上部テールゲートも電動開閉式です。
LX570のインテリアのコンセプトは「THE ART OF INTERIOR」となっています。究極のラグジュアリーとレクサス自らがいうほどの内装は、水平基調でありながら、なだらかな曲線で描かれた本杢目パネル(ウォールナットと縞杢が選択可能)やレザーで覆われたダッシュボード、静かな光を放つクロームのトリムなど、決して華美ではありませんが、どんな人が乗っても「ちょっと普通じゃない」と感じる出来栄えです。
ダッシュボードのセンターにはアナログ式のクロックと12.3インチのワイドディスプレイが配され、LX570ならではのヘッドアップディスプレイとメーター内のマルチインフォメーションディスプレイがそれぞれ連携するようになっています。
そしてシート。素材には柔らかさと高い質感、そして耐久性を兼ね備えたセミアニリン本革を使用し、アイボリー/ブラック/サンフレアブラウン/メローホワイト/ガーネットの5色から選択可能です。ランドクルーザーの最上級グレードであるZXには設定がない、2列シート仕様もLX570には設定されており、ランドクルーザーに装備されているものはLX570には標準装備されています。
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以上のように、ランドクルーザーとLX570は兄弟車でありながら、目指すコンセプトの違いからかなりの箇所に違いや差別化が見られます。
しかし、ランドクルーザーのZXでも十分すぎるほど高級なクルマなのは間違いありません。ランドクルーザーを超える国内最上クラスの高級感、レクサス販売店ならではのおもてなし、そして何より「レクサスに乗る」というステータス性。そこに約430万円の差を感じるかどうかは、ぜひ両方の販売店に足を運んで、自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。
【了】
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