すべては勝利のために! モータースポーツ用の高性能車5選
日産が本気になった2台のモータースポーツベース車
●日産「スカイラインGT-R(R32型)」
1969年に発売された日産「スカイライン」の高性能モデルである初代「スカイラインGT-R」は、2リッター直列6気筒DOHCエンジン「S20型」を搭載したレースで勝つためのクルマで、実際に国内レースで輝かしい戦績を残しました。
1973年にスカイラインがモデルチェンジされると、引き続きGT-Rもラインナップされますが、さまざまな理由からわずか197台しか生産されず、GT-Rの名前は一旦途絶えてしまいます。
排ガス規制への対応が一段落した1980年代に入ると国産車の高出力化が進み、市販車をベースにしたモデルによるレースが盛んになり、R30型やR31型スカイラインが数多くエントリーするようになりました。
R31型ではグループAレースのホモロゲーションモデル「スカイラインGTS-R」を800台限定で発売されますが、翌年の1989年に発売されたR32型では、さらに高性能なモデル「スカイラインGT-R」が復活します。
R32型スカイラインGT-Rは、最高出力280馬力を発揮する2.6リッター直列6気筒DOHCツインターボ「RB26DETT型」エンジンを搭載し、電子制御で4輪に駆動力配分ができる「アテーサE-TS」4WDシステムと組み合わされ、さまざまな路面条件で圧倒的な速さを誇りました。
1990年から全日本ツーリングカーレースに参戦すると文字通り無敵の強さを誇り、新たな伝説を作り上げます。
●日産「ブルーバードSSS-R」
日産「ブルーバード」は、1963年に初代「ダットサン ブルーバード」で「サファリラリー」に参戦するなど、古くからラリーに挑戦してきました。
1970年には3代目ブルーバードがサファリラリーで総合優勝/チーム優勝の2冠を達成したことで「ラリーに強い日産」のイメージが強くなり、後の初代「フェアレディZ」や「バイオレット」のラリーでの活躍につながります。
1983年に発売された7代目ブルーバードからエンジンが横置きのFFとなり、ラリーのイメージは薄れてしまいましたが、1987年に登場した8代目となるU12型ブルーバードでは、FFベースながらセンターデフで後輪を駆動するフルタイム4WDシステムを採用した「ブルーバード1800ツインカムターボSSS ATTESA(アテーサ)」がラインナップされました。
さらに国内ラリーでの勝利を目的として、1.8リッター直列4気筒DOHCターボ「CA18DET型」エンジンをチューンナップして、標準車の最高出力175馬力から、185馬力までパワーアップした「ブルーバードSSS-R」が設定されました。
ブルーバードSSS-Rには専用のクロスレシオ化されたトランスミッションや、ラリー出場のために室内のロールケージが標準装備されるなど、日産の本気度合いが見てとれるクルマでした。
※ ※ ※
現在、国内ではモータースポーツのベース車は極端に数を減らしてしまいました。
かつてはレースやラリーに参戦することで、市販車の性能も向上していきましたが、すでにそういう時代ではないのかもしれません。
闇雲に速さを競うだけでなく安全性能や環境性能も兼ね備えることも重要で、それこそが現代の高性能車といえるでしょう。
【了】
ギャラン説明文の中で、「ギャランVRー4はレガシィRSの後塵を拝することが多く」とあるが、実際には逆です。戦闘力はギャランのほうが上でしたよ。
ギャランは、大会にもよるが優勝及びトップ5の成績を上げているが、レガシィはベスト10圏内に入るのがやっとで、リタイアばかりでしたので。
レガシィが勝利を上げたのは、最終出場のニュージーランドラリーのみです。
良く調べてから書いて下さい。
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
修正いたしました。
くるまのニュース編集部