レクサス「RC F」70キロ軽量化の高性能版は「文句無し」の性能を発揮
専用タイヤまで用意された「RC F」走行性能はまさに「文句なし」
ハンドリングはマイナーチェンジ前よりハッキリと良くなりました。重いV8エンジンを搭載しているため、基本的にはアンダーステアですが、それを上手にカバーする味付けです。
ブレーキングで前輪に荷重を掛けてハンドルを切ると、素直に曲がります。その状態でアクセルを開けると、しっかりとトラクションが掛かり加速していきます。
前輪荷重の多い車両は、当たり前ながら後輪荷重が少ないため、パワーを掛けると横方向にだらしなく滑ってしまいます。また、高速コーナーでは大きなリアスポイラーが効いているようです。
続いて、RC Fの標準モデルにも試乗してみました。これまた基本的なバランスは「パフォーマンス パッケージ」仕様と同様ですが、この手のクルマを買うなら速い方を選びたいところです。
凄いと思ったのは、誇り高きミシュランがRC F専用のタイヤを作ったことです。こんな少量生産のクルマのため、ミシュランがタイヤ形状まで変えてくるなんて珍しい。
これは、RC Fの開発チームに敬意を表しているということです。この一点だけでもRC Fの評価点が上がりますね。コントロール性も絶対的なグリップも文句ありません。
レクサス車でここまで「いいね」と感じられるクルマに出会った記憶はありません。標準モデルの「RC」もマイナーチェンジを受けたので試乗してみましたが、従来型より乗り心地の質感が若干向上しており、着実に進化しているように思います。
とはいえ、この価格帯になるとドイツ勢のライバルもたくさん揃うため、さらなるストロングポイントを持たせないと厳しいかもしれません。
【了】
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
RCにV8と言う時点で駆動輪のトランクションを疑わねばなるまいな
LS600hがトルセンセンターデフのAWDを採用した辺りもトランクションの都合だろ
トルクスプリットのi-fourでは後輪の空転検知からの制御になるわけでして
トヨタのV8と言えばセンチュリーの5V型やセルシオやクラウンに用いた1UZがすっかり影に追いやられてるが、じっさい同じ時代を走った日産のVH45や41などを考えるとレクサスのV8と言うのはブランド用に無くてはならない暖簾のようなエンジンであまり性能に貢献しているエンジンだとは思えんのだが?