車の「金色」エンブレムは廃れた? トヨタ・日産がやめてもホンダは続ける理由
一昔前には、クルマの前後を金色にしている光景をよく見かけました。しかし、最近ではクルマを新車購入する際にも、「金色エンブレム」の話は出てきません。なぜ、減ってしまったのでしょうか。
金色エンブレムは「ダサい?」
一昔前に、クルマのエンブレムを金色にしている光景を見かけることがありました。とくに、セダンやミニバンといった車種では、前後のメーカーロゴと車名を金色に統一することが一部で流行っていたようです。
しかし、最近では「金色エンブレム」を見かける機会が減りました。ドレスアップとしての流行が終わったのか、なぜ急激に見かけなくなったのでしょうか。
金色エンブレムは、メーカーにより異なりますが「ゴールドエンブレム」などという名称で純正パーツとして販売されており、新車購入時などに取り付けることが可能でした。
トヨタや日産、ホンダなどが純正パーツとして取り扱っていましたが、いまではほとんどのメーカーでは見かけることがありません。
金色エンブレムについて、日産の販売店スタッフは次のように説明します。
「金色エンブレムは、いまから25年から30年くらい前が絶頂期だったと思います。車種としては、シーマ、セドリック、グロリア、インフィニティなどのオーナーが購入されていました。
売れている規模としては、全体の1割ほどでとくに40代の男性が多かったです。その後、地味に売れ続けるパーツでしたが、10年前くらいにはほとんど売れなくなったため、恐らく廃盤になったのではないでしょうか」
また、日産同様に金色エンブレムの取り扱いをやめたトヨタの販売店スタッフは次のように話します。
「現在の販売車種では、おそらく金色エンブレムは取り扱っていないと思われます。クラウンでは12代目モデル(18系)などでオプションが設定されていたほか、2016年7月に特別仕様車として販売したアルファードでは、専用ゴールドエンブレムを付けていましたが、現在はオプション設定していません」
しかし、ホンダはいくつかの車種で純正パーツとして金色エンブレムを取り扱っています。人気の軽自動車「N-BOX」「N-WGN」やミニバンの「ステップワゴン」、SUVの「ヴェゼル」「CR-V」などで、前後のホンダマークと車名エンブレムをセットで販売しています。
ホンダ車の純正パーツを開発・販売しているホンダアクセスは次のように話します。
「ホンダ車では、金色エンブレム(製品名:ゴールドエンブレム)をいくつかの車種に設定してオプションパーツとして販売しています。現在は、金色だけでなく黒色のタイプをクルマ自体のデザインなどに合わせて設定している車種もあります。また、購入の地域特性としては、関西圏において売れているようです。
ただ、ホンダでも昔よりはエンブレムのオプションパーツを設定していない車種も増えています。その一つの要因として、一部の車種では安全運転支援システム『ホンダ センシング』のミリ波レーダーのセンサーがエンブレム位置と干渉して誤作動する可能性があるため、エンブレムを付け替える必要があるオプション設定をやめています」
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金色エンブレムに対しては「下品」「ダサい」といった声も多く、ユーザーのなかには「金色エンブレムを付けたクルマを見かけたらマイルドヤンキーといった人達が乗っていると思いできるだけ避けています」という人も少なくないようです。
しかし、ホンダ車を購入する際には「必ず金色エンブレムをつける」というほど、ホンダオーナーのなかでは定番化しているパーツともいえます。
ゴールドエンブレムの方が
腐敗に強いので
耐久性を求められる地域には好まれる
やっぱり走る車は赤だよな。
金かっこいい