車の「金色」エンブレムは廃れた? トヨタ・日産がやめてもホンダは続ける理由
多様化する個性の魅せ方とは
自動車メーカーが金色エンブレムの取り扱いをやめる理由には、社外パーツの普及やインタネットなどによる購入ハードルの低下も要因といえます。
クルマのカスタムパーツなどを取り扱う販売店のスタッフは、社外エンブレムについて次のように話します。
「今までは、金色エンブレムはカスタムの手法として王道ドレスアップのひとつでした。購入層としては、セダン系では40代から50代のマイルドヤンキーが多かったです。
ただ、最近ではエンブレムを光らすタイプの『光るエンブレム』が若い人の間で流行りつつあります。そのため、今まで金色エンブレムを付けていた人が光るエンブレムに移り変わっていることもあり、エンブレムで個性を出す方法が変わってきていると思います」
また、金色エンブレムと同様に過去に流行ったドレスアップパーツとして、「光るナンバープレート」があります。
光るナンバープレートの正式名称は、「字光式ナンバープレート(以下:字光式ナンバー)」といいます。当初は、プレートの裏側に蛍光管などの光源元を設置し、発光させていました。
単なるドレスアップパーツだけでなく、視認性の向上や熱を発するものであれば融雪の効果もあった「字光式ナンバー」。見かける機会が減ったのかについて、トヨタのカスタムパーツの開発・販売を行う株式会社トムスは次のように説明します。
「当社では、2,3年前ほどから『字光式ナンバープレート用のLEDライト』を販売しました。確かに、見かける機会が減ったように感じますがそれなりの数は売れています。そのため、あまり売れていないという認識はありません。
しかし、過去に『字光式ナンバー』を装着したクルマで、先進安全装備に誤作動が発生したケースも存在し、新車カタログなどに『字光式ナンバー取り付け不可』と記載されていることもあります。
当社の製品では、メーカーと同様なテストを実施し影響が無いことを確認していますが、自動車メーカーの販売店では万が一の可能性もあり、以前より推奨しなくなったことが見かける機会が減った理由かもしれません。
また、過去に流行した背景には、人間の動物的本能として、目立つものや光るものが好きというものがあるのだと思います」
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昔から個性を際立たせる手法として、さまざまなカスタムパーツが存在していました。しかし、近年は安全機能の向上によってカスタムできる範囲が狭まっているようです。
今後、さらなる安全技術や電動化技術が発展することで、カスタムパーツは減っていくことが予想できます。しかし、いつの時代も個性を主張したいユーザーは新しい手法を開拓するため、次世代のカスタムパーツが近い将来に誕生するかもしれません。
【了】
ゴールドエンブレムの方が
腐敗に強いので
耐久性を求められる地域には好まれる
やっぱり走る車は赤だよな。
金かっこいい