なぜトヨタ「センチュリー」が御料車に? 長きにわたる皇室の移動遍歴とは

皇室の歴史とともに、歩んできた御料車。2019年に平成から令和に変わるタイミングで連日連夜ニュースなどに取り上げられるため、トヨタ「センチュリー」が印象に残ります。皇室と「センチュリー」にはどのような関係があるのでしょうか。

皇室とセンチュリーの関係とは

 令和の幕開けとなる皇位継承式典に際し、「10月に行われる新天皇のパレード『祝賀御列(おんれつ)の儀』ではトヨタの「センチュリー」をベースにしたオープンカーが使われる」という報道が2019年1月にありました。

 皇室と言えば日本の最高峰サルーンである「センチュリー」と深い関係にあります。平成から令和へと元号が変わるいま、皇室と「センチュリー」の関わりについて、紐解いてみましょう。

21年ぶりのフルモデルチェンジを遂げた現行モデルのトヨタ「センチュリー」

 天皇皇后両陛下や皇族が公式に乗車する車両を「御料車(ごりょうしゃ)」といいますが、日本ではじめて自動車がそれまでの馬車にかわり導入されたのが1912年(大正元年)でした。

 初代の御料車はイギリスの「デイムラー」で、1921年(大正10年)には2代目として「ロールスロイス」、1932年(昭和7年)にはドイツ車の「メルセデス・ベンツ」を採用。

 7台が輸入された「メルセデス・ベンツ770」のうちの1台は1968年(昭和43年)まで長きにわたり使われた後、1971年(昭和46年)にダイムラー・ベンツに寄贈され、今でもドイツにある同社の博物館に展示されています。

 1951年(昭和26年)に4代目御料車として「キャデラック」が導入されたのち、1967年(昭和42年)に初の国産御料車として採用されたのがプリンス自動車(現:日産)の「プリンス・ロイヤル」。その後、2006年(平成18年)からは6代目としてトヨタ「センチュリーロイヤル」が納入されました。

 センチュリーロイヤルの導入当時、新しい御料車に関して宮内庁管理部は、次のように説明していました。

「以前の御料車『ニッサンプリンスロイヤル」の5両は、導入後40年近くを経過、車両本体の老朽化、部品補充が困難となってきたことなどからその維持が限界に近づいており、運行に支障を来すおそれがあることから、後継車として新御料車『センチュリーロイヤル』を導入しました。

 御料車は、国会開会式や全国戦没者追悼式などの際の行幸啓にご使用になるほか、国賓を始め外国の元首の公式訪問の際に、そのご使用に供されます」

※ ※ ※
 
 トヨタの「センチュリーロイヤル」は、合計4両が導入されましたが、実は御料車としてはじめてのトヨタ車でした。うち1台は寝台車(霊柩車)です。

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4件のコメント

  1. センチュリーなら、トヨタの豊田あきお社長が所有する世界に2台しかない白のセンチュリー。
    今年の箱根駅伝で伴走にも使われて(ご好意)注目されてました。威厳もあるけどとても「」スタイリッシュ イタリアのピニンファリナ越えたかな👍

  2. 「祝賀音列の儀」ねぇ。センチュリーがゴッドファーザーのテーマ曲を鳴らしながら爆走でもするのかしらん。最初のページはちゃんと「祝賀御列の儀」と書いてあるのにね。

  3. 「祝賀音列の儀」ねぇ。センチュリーが暴走族ばりにゴッドファーザー愛のテーマ曲を鳴らしながら爆走でもするんでしょうかねぇ。最初のページにはちゃんと「祝賀御列の儀」と書いてあるのに、残念!ちゃんと校正しましょうね。

  4. デザインなど一貫して初代を踏襲し、細部が他のトヨタ車やLEXUSとは明らかに異なるセンチュリーに対し、唯一のライバルだった日産プレジデントは三代目JG50でそれまでの直線基調から曲線的になり、四代目PGF50はシーマのバッジエンジニアリングでお茶を濁す始末。
    ゴーン無き今となっても本当のプレジデント復活は無理でしょうな

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