ライトデザインなぜ細くなる? LEDライトが世界的に普及する理由とは
ライトデザインは二極化している?
LEDの登場により、デザインの自由度が増したフロントフェイスですが、国内外の自動車メーカーどのようなデザインを採用しているのでしょうか。
トヨタやメルセデス・ベンツといった多くの自動車メーカーでは、細型のLEDライトを日中の走行時に点灯させる「デイライト」などにLEDを採用しています。
また、大幅なフェイスデザインの変更により話題となった三菱「デリカD:5」や新型軽自動車「eKクロス」では、ポジションライト(スモール・車幅灯)にLEDを採用し、トヨタと同じ細型のデザインとしました。
新型「eKクロス」のライトデザインについて、開発スタッフは次のように説明します。
「細型のライトが普及しつつある理由としては、LEDの登場が最大の理由です。また、最近ではクルマのデザインにスタイリッシュさを求める傾向にあり、その表現方法として細型のLEDライトが最適なデザインといえます」
一方で、丸型ライトも徐々に増えつつあります。ダイハツ「ミラ トコット」やホンダ「N-ONE」のほか、2020年に市販化を予定しているホンダの小型電気自動車「Honda e」は、初代「シビック」をイメージした丸型のライトを採用しています。
また、スズキは「ジムニー」「ハスラー」「ラパン」「クロスビー」など多くの車種に丸型ライトを採用するなど、細型タイプとともに丸型タイプは増えているようです。
丸型ライトの採用理由について、スズキは次のように話します。
「スズキのクルマに丸型ライトが多い理由は、スズキブランドのコンセプトといった全体的な方針があるわけではありません。それぞれの車種毎にコンセプトを定め、それに適したデザインを用いています。
たとえば、ジムニーは丸型ヘッドライトが伝統化しています。そのため、歴代モデルすべてが丸型のデザインとなっているのです。
また、スズキ車の多くは、エントリーグレードにハロゲンを設定しており、LEDは上級グレードで採用しています」
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前出した「N-ONE」を丸型のデザインにした理由では、「もっと人に近く、親しみのあるクルマをつくりたいという想いから、『丸目』を選びました」(担当デザイナー)とコメント。
このように、細型のライトはクルマのデザイントレンドを表現するための手法となっており、丸型ライトは個性を強調するものという、コンセプトの違いがあるようです。
LEDライトが普及していくことは、トレンドを取り入れるか、個性を際立たせるか、デザインが二極化しているといえるのかもしれません。
【了】
セレブリティスタイル……草葉の陰で本田宗一郎氏が泣いてるな。
水冷化・南鮮パーツ多用の時点で泣いとるわ