覚えてますか? 昭和の流行「竹やりマフラー」 カスタム業界にいまも残る文化とは
インテックス大阪で開催された、「大阪オートメッセ2019」には、最近見かけなくなったこだわりマフラーカスタムが勢ぞろいしていました。
見た目のインパクトと音質を追求したマフラーカスタム
インテックス大阪で開催された「大阪オートメッセ2019」。新車で販売されるクルマがハイブリッドカーなどの環境にやさしいモデルへスイッチしていく中、マフラーを変えてパワーアップを目指したり、排気音を楽しんだりするスタイルは以前より減少傾向となっています。
そうはいっても自動車のカスタマイズの定番は、外観デザインを変えるエアロパーツや足回り、さらにはマフラー交換と言っても過言ではありません。
大阪オートメッセの会場に集結したカスタムカーの多くはこだわりのマフラーを装着し、その存在感をアピールしていました。そんなマフラーカスタムの中でも注目を集めていたのが、稲妻のように空に向かってのびる形状のマフラーを装着していた、「ボディショップVividluster」のスズキ エブリイ。
マフラーのカスタマイズは昭和時代に流行し、“竹やりマフラー”と呼ばれるものでした。それはまるで斜めにカットされた竹やりのような形状で、車両後部上方へ飛び出すように装着するスタイルの現代風バリエーションと言えそうです。
ほかにも、ワンオフマフラーやオリジナルマフラーなどを手掛ける「センス・ブランド」のカスタムカーに装着されていたマフラーも、かなりの注目を浴びていました。
このマフラーは単に、マフラーの太さや出口の形状、色を変えるといった一般的なマフラーカスタマイズとは異なり、まるで工場のダクトのように、入り組んだ複雑な形状が特徴的です。
なぜこのようなマフラーを製作したのか、説明スタッフに伺ったところ、「存在感のある見た目を演出するという点もありましたが、音にもこだわって作った結果です」とのことでした。
車両後方のマフラーは低音を重視した形状、車両側面のマフラーは高音を重視した形状で作ることで、1台のクルマでありながら、2つの音を切り替えて楽しむことができるようになっているそうです。
なお、このマフラーはあくまでコンセプトモデルとして作られている為、このまま公道を走ることはできませんが、公道走行可能な仕様ももちろん制作可能。その価格は、100万円を超えるとの事でした。
とはいえ今後、全ての自動車が電気自動車にシフトしていくと、マフラーをクルマに装着する必要はなくなってしまいます。そうなれば将来的に、マフラーを変えてカスタマイズを楽しみたいからガソリン車をあえて選ぶという時代が来るかもしれません。
【了】