オール樹脂ホイールに網目ウインカー!? 東洋紡が提案する次世代のクルマ像とは
来場者の目を引く斬新な樹脂製ホイール
サイドセクションで印象的だったのは、斬新なデザインのホイールでした。
市販車のほとんどが、スチールやアルミニウム、マグネシウムなどの金属製のホイールを装着していますが、このコンセプトカーに採用されているのは、同社の熱可塑性樹脂「Quick Form」 (PP+CF強化系)で作られていました。
この樹脂製ホイールは強度と軽さを備えた次世代のホイールとのことで、ハニカム構造を採用されたデザインは見た目にも斬新なイメージに仕上がっています。なお、別のデザインのものでは、すでに実際に走行テストを行ない問題がないことを確認しているとのことでした。
このホイールには、極薄のタイヤが装着されており、こちらはエアレスタイプとのこと。将来このようなタイヤとホイールが登場すれば、足回りの軽量化が劇的に図られ、乗り心地もこれまでとは一味違ったものになりそうです。
内装では近未来を想起させるような斬新なデザインが採用されていました。
シートは、新幹線のシートや敷布団などにも採用されている、同社製の「ブレスエアー」がクッション材に採用されているとのことでした。
リアシートは、「ブレスエアー」が直接表面に見える形で作られており、次世代のクルマらしい斬新な仕上がりとなっていました。
「ブレスエアー」の特長としては、通気性、クッション性能、透水性、耐久性、環境・安全、制菌性能付与などがあるので、見た目のインパクトだけではなく機能性が高いシートとなっているとのことでした。
ほかにも、樹脂で補強された次世代ドアや放熱樹脂ヒートシンク・ランプソケット、自由自在な3次元冷却パイプなど、このコンセプトカーには40か所以上も同社の技術が投入されていました。
これらの新素材が次世代のクルマに採用されれば、これまで以上に安全で快適なものに進化するに違いありません。量産モデルへの展開が楽しみです。
【了】