苦情相次ぎ、「ぶつからない」「自動運転技術」等の表記使用を禁止 ユーザー誤認を防ぐ狙い

自動車公正取引協議会は、先進安全運転支援技術に対するユーザーの誤認を防ぐため、自動運転技術レベル2の段階で「自動運転」「自動技術」などの表記を使うことを禁止すると発表しました。

ユーザーの機能誤認を防ぐため「自動運転」「自動技術」などの用語使用を禁止

「信頼されるクルマ販売」を促進するために、適正な価格表示やクルマ選びに必要な情報提供の推進などを行っている自動車公正取引協議会は、「運転支援機能の表示に関する規約運用の考え方」の見直しについて発表しました。

衝突被害軽減ブレーキのテストの様子

 自動車公正取引協議会によると、近年「脇見運転で衝突しそうになり、自動でブレーキが作動し停止する映像」を用いたテレビCMに対し、「道交法違反を助長する」、「いかなる場合も衝突を回避できると誤認する」などの苦情が増えているといいます。

 国土交通省の発表する「自動運転車の安全技術ガイドラインの策定」によると、自動運転のレベルは5段階に分かれており、人間が介入せず機械によるシステムがすべての運転操作を行う完全自動運転「レベル5」を頂点に、それぞれのレベルで満たすべき要件が定められています。

 ドイツのアウディは2017年にフラッグシップセダン「A8」において、一定の条件下での完全な自動運転化を実現した、「レベル3」の自動運転に相当するシステムの開発に成功していますが、国際的な技術認証や道路交通法改正の関係で実用化にはいたっていません。

2010年に国土交通省から許可を受けたスバル「アイサイト」の衝突被害軽減ブレーキ

 また、国産車においてはスバルの予防安全機能「アイサイト」で採用され、2010年に国土交通省から許可を受けた衝突被害軽減ブレーキを筆頭に、一定の条件で前方のクルマを追従する「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」などを搭載する車両も増えていますが、そうした機能は「レベル2」に相当するものです。

 こうしたことを踏まえ、自動車公正取引協議会の見直し案ではユーザーの誤認を防ぐため、「レベル2」の運転支援機能の段階ではテレビCMや広告などで「自動ブレーキ」「自動運転」という用語の使用を禁止し、「運転支援」「ドライブアシスト」などに言い換えることや、「自動で停止」、「ぶつからない」等の断定的用語の使用禁止すると発表しています。

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