見た目を裏切るパワフルモデル! 羊の皮を被った狼なクルマ5選
こんなモデル、2度と出てこない? 貴重な存在
●三菱「タウンボックス RX」1999年
三菱「タウンボックス」は、商用車の「ミニキャブ」をベースにした1BOXタイプの軽乗用車です。このチョイスはなぜ? と思う方もいるでしょう。
「タウンボックス RX」に搭載されているエンジンは「4A30型」ですが、これがDOHC4気筒20バルブ・ターボという、類まれなエンジンとなっていました。
4気筒20バルブということは、1気筒に5本のバルブが配置されていて、吸気バルブが3本、排気バルブが2本になります。5バルブエンジンを作っていたのは日本でトヨタとヤマハ、三菱だけですが、クルマでは三菱が1989年に軽自動車「ミニカ ダンガンZZ」を発売し、量産自動車では世界初でした。
最高出力は軽自動車の自主規制上限である64PSですが、ポテンシャルはもっと上にあったことでしょう。なお、5バルブの「4A30型」は「タウンボックス」以外にも「ミニカ」「パジェロミニ」「トッポBJ」にも搭載されていました。
おそらく、この先二度とこんな軽自動車のエンジンは出てこないでしょうから、ほんとうに貴重な存在です。
●日産「セントラ SE-R」2001年
日産「セントラ」は北米版「サニー」です。今回紹介する「セントラ」は1998年に発売された「B15型 サニー」をベースに、前後のデザインを変更した、コンパクトセダンとなっています。
日本では「B15型 サニー」は全車直列4気筒の1.8リッターから1.3リッターガソリンエンジンと、2.2リッターのディーゼルエンジンをラインナップしており(最終型では1.5リッターと1.3リッターガソリンエンジンのみ)、前期型のスポーティグレード「VZ-R」以外は比較的年配の方が買うクルマというイメージが強かったです。
しかし、この「セントラ SE-R」には2.5リッターの「QR25DE型」を搭載し、最高出力は167PSと1.1トンほどのボディには十分に強力なものになっていました。
さらに、「セントラ SE-R Spec V」では「QR25DE型」エンジンを176PSへパワーアップし6速MTが搭載され、オプションでブレンボ製フロントブレーキキャリパーを選ぶことができるなど、レベルの高いスポーツセダンとして仕立てられていました。
なお、日本では「サニー」は廃止されましたが、「セントラ」はいまも北米市場で販売されており、スポーティグレードでは「セントラ ニスモ」があります。