知っておきたいタイヤチェーンの種類 雪が降る前に確認しておきたいポイント

雪道の走行ではスタッドレスタイヤかタイヤチェーンを装着しなければなりません。雪国ではない場所に住んでいるか、スキーに頻繁に行かない方ならばタイヤチェーンを携帯するのが一般的でしょう。そこで、タイヤチェーンの種類と、雪が降る前に注意しておきたいポイントを紹介します。

耐久性は金属チェーン、取り付けやすさや快適さは非金属に軍配

 本格的な冬が到来するこれからのシーズン、雪道や凍結地面を走行するためにさまざまな備えが必要となります。タイヤチェーンの装着もそのひとつ。雪国はもちろん、都心部でも毎年のように積雪を観測することもあり、必要性は高まっています。

雪道では「すべり止め装置」か、雪用タイヤの装着が義務となっている

 タイヤチェーン(以下、チェーン)は正式には「すべり止め装置」と呼ばれ、さまざまな種類があり、材質や形状ごとに分類が可能ですが、今回は大きく3つのタイプ、「金属チェーン」、プラスチックやゴムタイプの「非金属チェーン」、近年登場した「布製タイヤカバー」に分けて紹介します。それぞれに性能差があるため、利用シーンに応じた検討が必要です。

●金属チェーン

亀甲型の金属チェーン

 一般的な金属チェーンには、「亀甲型」や「ラダー(はしご)型」と、その形状によっていくつかの種類に分けられ、それぞれに性能差があります。金属チェーンは非金属チェーンに比べて安価なものが多いですが、その多くはラダー型です。一方で、亀甲型の方が横滑りに強く凍結した路面などではラダー型よりも走破性で優位になります。

 金属チェーンは、非金属や布製に比べて製品寿命や効きに優れていますが、デメリットもあります。まずは乗り心地が悪化します。金属チェーンの場合は当然、音や振動が大きくなりますので、その点は注意が必要です。また、取り付けの難しさも考慮する必要があります。

 ほかに、金属チェーンのメリットとして、チェーンの名のとおり鎖ですので、外せばひとかたまりに収納可能です。重量はありますが、クルマに常備する場合でも場所を取りません。

●非金属チェーン

ゴムタイプの非金属チェーン

 非金属チェーンは金属チェーンよりも一般的に高価な製品が多いですが、その分、取り付けの簡単さが考慮されている製品が多いです。また、金属チェーンよりも編み目が細かく、その分、振動も軽減されるため、高速道路を走行する際などに適しています。

 デメリットとしてはコンパクトに収納できないものが多いです。専用のケースに入れると、クルマに常備するには大きく、軽自動車やコンパクトカーでは荷室の多くを占拠してしまいます。

●布製タイヤカバー

ナイロンなどの樹脂でできた布製タイヤカバー(出典:JAF)

 最後に昔からタイヤチェーンを使っている人には馴染みがないかもしれませんが、近年注目されているのが布製のタイヤカバーです。非金属チェーンが金属チェーンに比べて着脱が容易だと書きましたが、布製タイヤカバーはタイヤに被せるだけのため、それを上回る簡単さです。収納もコンパクトで持ち運びにも便利ですが、効果の面では上2つには劣ります。

 また、通常のチェーンは駐車時もそのまま付けておいて問題ありませんが、布製の場合、そのままにすると凍結した路面などではカバーが張り付いてしまう危険性がありますので、必ず取り外しを行う必要があり、その点は注意が必要です。

 さらにデメリットとして、布製タイヤカバーは緊急用と位置付けられているため、長距離の走行には適していません。場合によっては「すべり止め装置」として認められないケースもあり、高速道路の「チェーン規制」に合致しないと判断されることもあるようです。

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