警察車両ではない「黄色いパトカー」も違反を取り締まる!? 幅広い役割で道路の安全守る交通管理隊とは
高速道路で見かける「黄色いパトロールカー」。24時間365日道路の安全を守っている存在です。そんな彼らの役割とはどのようなものなのでしょうか?
高速道路の安全を守る黄色いパトロールカーとは
高速道路を走行中に「黄色いパトロールカー」を見かけることがありますが、正式名称を「高速道路パトロールカー」といいます。黄色いパトロールカーで交通管理隊が24時間365日、高速道路を定期巡回し、日勤・夜勤の交代制で業務を行ない、交通の円滑化に努めています。そして警察ではないものの、この交通管理隊も実は道路法違反を取り締まる業務もあるのです。
交通管理隊の仕事は、高速道路を巡回し道路・交通・気象などの情報を収集し、異常事態発生時には通報・応急処置、法令違反者への警告を行うほか、路上障害物の処理や排除、交通規制・交通整理など幅広い内容です。
パトロールカーには、緊急通信用の無線装置やアナウンス用の拡声装置を搭載しているほか、交通規制の際に活躍する警告旗、発炎筒、パイロン、専用工具などの機材も積んでさまざまな状況に対応。高速道路の安全を守る交通管理隊の役割や取締り内容について、NEXCO東日本は次のように話します。
――交通管理隊が運転するパトロールカーは、どのようなことができるのでしょうか。
一部の地域を除き、黄色いパトロールカーでお馴染みの「交通管理隊」は、安全かつ円滑な交通を阻害する事故などの異常事態を未然に防止する役目を持っています。
異常事態が発生した場合は、お客様へ情報を提供するとともに、すみやかに事故やトラブルを解決させるための交通管理業務を行ないます。
また、車両制限令に定める重量・寸法を超える車両の通行禁止や制限、道路法に基づく水底トンネルや5000mを超える長大トンネルにおける危険物積載車両の通行禁止・制限など法令違反車両を取締り業務があります。
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交通管理隊は、道路を安全に管理するために法令違反車両の取締りを行ないます。取締り内容には、「車両制限令」「高さ指定道路/重さ指定道路」「水底・長大トンネルの危険物積載車両」に分けられます。
それぞれ、走行できる車両の一般制限値(幅:2.5m/長さ:12m/軸重:10t/高さ:3.8m/最小回転半径:12m)以下と定められており、これを超える車両は通行許可が必要です。
高速道路を管理する各社では、重量超過などの違反が後を絶たず、道路を著しく劣化させる要因となっていることを踏まえて、インターチェンジの入口や料金所などで車両制限令違反車両の取締りを実施しています。