クルマに備わる機能の略称が「AKB」化!? ASVにESC、ADBはなんの略?
「Anti-lock Brake System=ABS」などといったように、クルマ業界では搭載される機能などをアルファベットで略称することがありますが、近年では安全支援技術を搭載した「先進安全自動車」の登場により、「3文字」に略された機能が増えています。
AEBにAFS、LKAなどの3文字アルファベットは何を意味する?
より安全性の高いクルマ社会を実現するため、年々強化されている安全運転支援機能は、
「トヨタ・セーフティーセンス」や「ホンダ・センシング」、「スバル・アイサイト」など各メーカーによって名称が変わりますが、そうした機能を搭載する「先進安全自動車」は「Advanced Safety Vehicle」のそれぞれの頭文字をとった「ASV」と略称されています。
そんな「ASV」の登場とともに増えているのが、ローマ字「3文字」で表記されたクルマの機能ですが、ここではその中でも近年、目にする機会が増えているものをあらためて紹介します。
●ACC(Adaptive Cruise Control)
定速走行・車間距離制御装置を意味するACCは、車体に備えられたセンサーで前方車両を検知し、コンピューターがアクセルやブレーキを自動で調整。車間距離を一定に保つ事も可能です。
●ADB(Adaptive Driving Beam)
自動防眩型前照灯を意味する「ADB」は、ハイビームを利用している際にカメラが対向車や前方車を検知し、他車のドライバーがハイビームによって目が眩惑しないよう、自動で遮光・配光調整をする装置です。
●AEB(Autonomous Emergency Braking)
衝突被害軽減ブレーキを意味する「AEB」は衝突安全装置の一つで、車体に取り付けられたレーダーやカメラで障害物を検知し、ドライバーへブザーなどで知らせます。また、場合によっては自動でブレーキを操作することで衝突を防ぎ、仮に衝突してしまった場合には被害の軽減に貢献します。
●AFS(Adaptive Front-lighting System)
配光可変型前照灯を意味する「AFS」は、ハンドルの切り方と車の速度を検知し、曲がる方向をライトで照らすことで、視認性を確保する装置です。
●ESC(Electronic Stability Control)
横滑り防止装置を意味する「ESC」は予、走行中に車両の横滑りを検知するとコンピューター制御により、各車輪にブレーキをかけたりエンジン出力を調整して車の進行方向を適切に保ちます。
●IPA(Inteligent Parking Assist)
駐車支援システムを意味する「IPA」は、目標の駐車位置をモニターで指定したり、音波レーダー等により自動設定された場合に、ハンドル操作をクルマが自動で行う機能です。ドライバーはアクセルとブレーキを操作するのみで駐車できます。
●LKA(Lane Keep Assist)
車線維持支援制御装置を意味する「LKA」は、車体に備えられたカメラで道路上の白線や黄色等を認識することで、車線から逸脱しそうになった際にドライバーに警報を発します。「ACC」作動時にはクルマが車線の真ん中を走行しやすいようにハンドル操作が支援されます。
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ここで紹介した安全運転支援機能以外にも、BMWのトラクションコントロールシステム「ASC(Automatic Stability Control)」や、自動車高調整装置を意味する「EHC(Electronic High Control)」など、クルマ業界には「3文字」のローマ字で略称されている機能や構造は数多く存在しています。
すべてを知る必要はありませんが、トラブルがあった際にはこうした略称の警告灯がメーター等に表示される可能性もあるため、自身の所有するクルマに備わったものに関しては覚えておくほうがいいでしょう。
【了】