「大雪チェーン」装着はあくまで任意 「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識を新設か
2018年2月、福井県では平年の6倍となる深さ136cmの積雪が原因でクルマ約1500台が立ち往生しましたが、近年では警報発令レベルの大雪による同様のケースが各地で起こっています。
新設される予定の標識には可変式や電光表示も採用か
国土交通省と警察庁は“大雪時における道路交通の確保を図る”ことを目的として、2018年11月1日に「第4回冬期道路交通確保対策検討委員会」を開催。大雪時の道路交通確保に向けた新たな取り組みの一つとして、チェーン未装着の車両の通行制限やペナルティ等が検討されました。
それに伴い、同省では「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」の改正案に対するパブリックコメントを開始すると共に、「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の規制標識を新設すると発表しました。
一部報道では大雪時の「チェーン義務化」と表現されている今回の発表ですが、国土交通省の担当者は以下のようにコメントします。
「今回の発表はタイヤチェーンを装着していない車両が通ってはいけない区間を、より分かりやすくするための新しい道路標識に関するものであり、国土交通省としては“タイヤチェーン装着の義務化”という表現はしておりません。ただし、“チェーン規制“区間を通行される場合には、タイヤチェーンの装着は必須となります」
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また、近年の大雪により冬季対応に追われているNEXCO中日本の広報担当者は、「新標識の導入が正式に決まり次第、必要な区間への標識接地等、対策していく予定です」といいます。
国土交通省は「大雨等に伴う道路の保全や交通の危険の防止のために一時的に通行の禁止又は制限を行う場合等において、可変式の道路標識を活用するニーズは高まっております。
近年のLEDを用いた電光表示は、表示できる画像の色彩や精度が向上し、多彩な表現で分かりやすく画像を表示することが可能なことから、大雨等の発生に合わせて電光表示により速やかに道路標識を表示できるよう、同命令の改正を行うことを予定しております」とも発表しています。
【了】
※一部修正いたしました(11/16 21:50)