駐車場の空き待ち無くなる? 着いたら即買い物へ 「自動バレーパーキング」駐車場問題解決に期待

自動運転の実用化は関係各所の協力によって進められている

車両は管制センターとの通信によって位置を把握し、自動走行している

 自動バレーパーキング見学会の開催にともない、経済産業省 製造産業局の垣見直彦氏は、「経済産業省としては、自動運転技術の社会実装は重要な課題と考えています。そのひとつとして今回、皆さまに披露した『自動バレーパーキング機能』は駐車場という非公道ではありますが、一般公道とつながっていることや駐車場自体にも社会的な課題があることから、さまざま面で活用を期待しています。

 自動車メーカーや技術関連メーカー、駐車場事業者など、さまざまな方々からも関心頂いているほか、政府としては国際標準を検討しているので、そのあたりも進めていければと考えております」と話します。

 この自動バレーパーキング実証実験は、経済産業省・国土交通省の共同事業として開始し、日本自動車研究所(JARI)が受託。実証実験にともなうテスト車両の開発・実験をトヨタ自動車、三菱電機、アイシン精機。通信システムの開発・実験をデンソーテンが行う形で実施しています。通信規格については、LTE・Wi-Fiのどちらでも対応可能とし、今後は5Gでも対応予定とのことです。

 国土交通省 自動車局の平澤崇裕氏は「我々の役目は、自動運転機能などを備えたクルマが普及しやすいような環境を整えることや、各センサーや規格の国際基準に関する整備の策定を進めて促進を図って行くことです」と述べています。

 今後の『自動バレーパーキングシステム』については、システムの標準化、クルマ側の装備展開(後付で自動バレーパーキング機能を追加できるようなシステム構築の設計)、インフラ整備の優先順位で実用化・普及を図っていくとし、2021年には国際標準を目指す予定とのことです。

 今回の自動運転技術の実証実験は、専用駐車場での活用方法でしたが、今後は一般道などでも自動運転技術の国際標準、法制度が進むにつれ『誰でもどこでも利用できるサービス』とした、ストレスフリーな移動社会が実現していくことになるでしょう。

【了】

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