駐車場の空き待ち無くなる? 着いたら即買い物へ 「自動バレーパーキング」駐車場問題解決に期待
クルマを自動で駐車場にとめるシステムの見学会『自動バレーパーキング機能実証実験』が実施されました。経済産業省や国土交通省が主導した事業として、将来の駐車場問題から移動社会の課題解決に対して期待されています。
自動運転実用化の前段階「自動バレーパーキング」とは
交通事故における死亡事故のほとんどが運転者のミス(認知・判断・操作)を起因とし、一般道での発生が大半を占めています。
しかし、一般道での自動運転実用化には技術面や法制度の整備など、まだまだ時間がかかるのが現状です。そこで、経済産業省や国土交通省は、安全が確保された“限定空間”での早期社会実装を進め、実績も踏まえた社会認知を確立することに取り組んでいます。
社会実装に向けた実証実験のひとつとして、『一般車両による自動バレーパーキングシステムの社会実装に向けた実証』事業を2016年8月よりスタート。
今回、『自動バレーパーキング機能実証実験』の見学会が実施され、実際のシステムや今後の普及ならび国際標準化に関する説明が行われました。
バレーパーキングとは、ホテルのエントランスにクルマを止めた際、係員がドライバーの代わりにクルマの駐車を行うものです。このバレーパーキングを自動化することにより、大型駐車場や観光施設などにおいて、アクセスしやすい場所でドライバーと乗員は乗降車が可能となります。
そのため、空きスペースを探す時間の短縮や場内での接触事故を軽減することができるほか、今後迎える超高齢化社会では、福祉車両による病院送迎などのムダのない乗降が期待されます。
実証実験では、商業施設のエントランスに到着したところからスタート。エントランスで降車し、スマートフォンによる操作で『自動バレーパーキング』を開始します。ドライバーはそのまま買い物にいきますが、その間クルマは管制センターとの通信によって、自動走行で空スペースに駐車。買い物を終えたドライバーは、スマートフォンで呼び出す操作をすることで、エントランスまで自動運転によってクルマをエントランスに走行させるという一連の流れを再現した形で披露されました。