米国でも大きな問題「あおり運転」 日本製ドラレコに世界が注目
世界各国のメディアから注目され、「グローバルメディア賞」を受賞
アメリカ初上陸となった360度撮れるドラレコ「製品名:ダクション 360(DC3000A)」ですが、SEMAショーに出展したことで来場者からはもちろん、世界各国のメディアから注目を集め、世界19か国30名のジャーナリストが選ぶ『Global Media Award(グローバル・メディア・アワード)』を受賞しました。
この賞は、各国のジャーナリストがSEMA に出展された約3000点の新製品の中から、「自国の消費者に訴えるような製品かどうか」を慎重に吟味し審査されます。
世界が注目する「ダクション360」は、どこが評価されたのでしょうか? SEMAショーのRAZOブース担当者に話を伺いました。
――来場者からの評価はいかがでしたか。
当社のダクション360は360度の撮影ができるドラレコとしての機能の他に、ドライブレコーダーからアクションカメラへ簡単に切り替えできることや製品デザインの良さが評価されたようです。
はじめて出展したので、来場者からの評価はとても参考になり嬉しいものでした。米国でのドラレコは150-200ドル前後が相場で、それを前後に二つつける人もたくさんいます。ダクション360は2倍以上の価格になりますが、1つのカメラで360度撮れるのでそれほど高額というイメージはないようです。
――米国内のドラレコ需要はいかがでしょうか。
日本と比べて普及率はかなり高いと感じています。アメリカは「煽り運転への抑止力」というより、事故が起きたあとの証拠として使われる方が多いようです。アメリカは訴訟社会ですし、賠償額も高額になるので、ドラレコがあった方が絶対によいですね。
また、ドラレコを一番多く使っているのはUBERのドライバーだそうです。お客さんとのトラブルがあった場合に有力な証拠となるからです。日本でも都市圏のタクシーでは、ほとんどの車両に搭載されていると聞いています。
――米国ではどんなところで販売されますか。
日本ではカー用品店で買う人が多いと思いますが、アメリカのカー用品店は日本と少し品ぞろえが違っていて、修理部品が多いです。アメリカでは整備や修理を自分のガレージで行うのが一般的ですから、そこが日本と違うところです。
そこでアメリカでは家電専門店やセキュリティ/オーディオ用品の取り付けショップなどでの展開をしています。
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アメリカはもちろん、世界各国のジャーナリストからも高い評価を得たダクション360ですが、今回の出展で意外なニーズがあることに気がついたそうです。
「SEMAでブースに来た方からは、レースやドリフト、オートバイやオフロード車で使用したいという声が多くありました。アクションカメラとしても使えるダクション360の特長を評価していただけたようです。従来のドライブレコーダーとしての使用に加えて、モータースポーツやアクティビティを楽しむ方にも使ってほしいと思います」(カーメイトマーケティング戦略室 目知子さん)
いざという時の証拠映像を録画するドラレコとしての機能の他に、360度撮れる機能を活用してモータースポーツシーンでも人気となりそうです。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。