自動速度違反取締装置“オービス”の最新事情 神出鬼没の移動式が増加傾向
いまや移動式があたりまえ、神出鬼没の速度違反取締装置
最近は、固定式だけでなく、運搬や移動が可能なように小型化され、どこにでも設置することができる、中小型の移動式自動速度違反取締装置が各都道府県に導入され始めています。
移動式自動速度違反取締装置には「移動式中型」と「移動式小型」があり、移動式中型の中には「仮固定式」と、「半可搬式」、移動式小型は「可搬式」があります。
国内での固定式自動速度違反取締装置は、東京航空計器のみが開発を行っていますが、移動式自動速度違反取締装置はそれに加えてスウェーデンの「Sensys Gatso Guroup(センシス ガッツォ グループ)」社製の「SENSYS SSS(Speed warning Safety System)」を導入しています。
固定式と異なり、小型になったことで、設置場所も自由になるため、今まで設置が難しかった生活道路での取り締まりなどが可能になりました。1台で複数車線の複数車両を同時に取り締まることもできるなど、高性能化も進んでいます。
また、速度違反だけでなく、歩行者に対して違反車両接近を知らせるサウンドアラーム機能を持っているものもあり、生活道路の安全にも配慮されています。
測定方法はレーダー式とレーザー式がありますが、とくにレーザー式はレーダー探知機で察知できないようです。
これが本当の移動式車両型速度違反取締装置
車両型の速度違反取締装置は、ワンボックス車やパトカーに設置されており、見た目では判別ができないため、特に注意が必要な速度違反取締装置といわれています。
パトカーに設置されているものは「レーザーパト、レーダーパト」と呼ばれており、ルーフの回転灯中央部分に装置が搭載されています。
路肩に駐車して、パトカーの車内から測定と撮影を行いますが、他の自動速度違反取締装置と違い、速度違反を確認次第、追尾して検挙します。
また、このパトカーは、車両が向いている方向に関係なく測定が可能であり、反対車線だったから大丈夫ということはありません。
北海道に多く配備されている車両式の速度違反取締装置ですが、全国的に配備される可能性があり、注意が必要です。
※ ※ ※
自動速度違反取締装置ですが、レーダー探知器で察知できないものでも近年ではカーナビやWebサイト、アプリなどで設置場所の確認が可能です。しかし、移動式自動速度違反取締装置に関しては、看板告知がされていない場合もあり、そうなると口コミ以外情報がなく、事前の確認が難しいとされています。
また、スピードが出やすい幹線道路や高速道路だけでなく、「ゾーン30」と呼ばれる生活道路にも利用されはじめていことから、今まで以上の注意が必要となるでしょう。
しかし、安全運転を心がけるドライバーには関係のないことと思われるかもしれませんが、速度違反取締装置はスピードが出てしまいがちな道に設置されていることがほとんどであるため、普段から安全運転を心がけていても、いつの間にか速度超過をしてしまい、後日警察から呼び出しという可能性もゼロではありません。今まで以上に速度遵守に努めてはいかがでしょうか。
【了】