3リッター「直6」搭載で“400馬力超え”! “6速MT”もある「本格“FR”スポーツカー」に大注目! トヨタ「GRカローラ」より安い!? “格安”のBMW「M2」中古モデルとは
トヨタ「GRカローラ」と同程度の予算で、BMW「M2」(F87型)の中古車が狙えます。3リッター直列6気筒ターボと後輪駆動を組み合わせ、6速MTも設定されたコンパクトなスポーツクーペは、どのようなクルマなのでしょうか。
新車時の半値以下から狙える2ドア“スポーツカー”
トヨタ「GRカローラ」は、モータースポーツを起点に開発された高性能モデルです。
2025年9月、当時のTOYOTA GAZOO Racing(現在はGAZOO Racing)が一部改良モデルを発表し、同年11月に発売しました。
価格(消費税込)は、「RZ」の6速MT(4WD)が568万円、GR-DAT(8速AT・4WD)が598万円です。
この予算を中古車市場に振り向けると、意外な選択肢が浮かび上がります。BMWの高性能モデルを手がけるBMW M社が開発した、初代M2(F87型)です。
2026年9月上旬時点の複数の大手中古車情報サイトでは、車両本体価格300万円台から400万円台の個体が20台ほど確認できました。
新車のGRカローラより安く狙える、輸入スポーツカーの選択肢です。
この価格帯の年式は2016年式から2018年式で、走行距離は2万km台から9万km台。程度の良さそうな個体もいくつか確認できました。
BMWジャパンがM2クーペの予約注文を受け付けたのは2016年1月で、納車は同年5月から開始されました。
1985年に登場し、高性能スポーツカーのベンチマークを確立した「初代BMW M3(エム・スリー)」と、1973年に誕生した「BMW 2002(ニー・マル・マル・ニー)ターボ」の伝統を引き継ぐ、最もコンパクトなBMW Mモデルと位置づけられています。
ベースとなる2ドアモデル「2シリーズ クーペ」の通常モデルから、前後のトレッドをフロント70mm、リア65mm拡大し、フェンダーパネルを拡幅した専用ボディを採用しました。
当時BMWは、セグメント唯一の後輪駆動コンセプトと、約50:50の前後重量配分も特徴に挙げていました。
見逃せないのが、日本仕様のトランスミッション展開です。
当初は7速M DCT車のみでしたが、2016年10月に6速MT車の注文受付を開始し、2017年1月から納車されました。価格(消費税込、以下同)は768万円でした。
この6速MTは、シフトダウン時に自動的にエンジン回転数を合わせるスロットル・ブリッピング機能を採用。カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製のフリクションライニングにより、軽量化も図っています。
限定車も設定されており、2018年5月には、“黒”をテーマに特別装備をまとった「Edition Black Shadow(エディション・ブラック・シャドウ)」を全国100台限定で設定。2020年4月には、軽量化によってサーキット性能を高めた「M2 CS(エム・ツー・シー・エス)」を全国60台限定で導入し、発表時点ですでに完売していました。
M2 CSの価格は、6速MTが1260万円、7速M DCTが1285万円でした。
F87型M2のうち、まずは2016年に登場した標準のM2クーペを見ていきます。
ボディサイズは全長4475mm×全幅1855mm×全高1410mm、ホイールベースは2695mmです。
3リッター直列6気筒DOHC Mツインパワー・ターボエンジンは、最高出力370馬力/6500rpm、最大トルク465Nm/1400rpm〜5560rpmを発生。オーバーブースト時には、最大トルクが500Nmまで高まります。
燃費は7速M DCT仕様がJC08モードで12.3km/L、発売時の価格は770万円でした。
装備はBMW「M4クーペ」と共通のアルミニウム製フロント/リア・アクスルを採用した専用サスペンションに加え、アクティブMディファレンシャル、Mコンパウンド・ブレーキ・システム、Mサーボトロニックを標準装備します。
衝突回避・被害軽減ブレーキや車線逸脱警告システムを含む「ドライビング・アシスト」、リア・ビュー・カメラ、リアPDCも標準装備。8.8インチのワイド・コントロール・ディスプレイとHDDナビゲーション・システムも備えます。
高性能版として、2018年8月に発売された「M2 Competition(M2コンペティション)」もあります。
M3/M4由来の3リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載し、最高出力410馬力/5250rpm〜7000rpm、最大トルク550Nm/2350rpm〜5200rpmを発生します。
M4と同等の冷却システムや、CFRP製ストラット・ブレース、大径Mスポーツ・ブレーキなども採用しました。
M2コンペティションの燃費は、7速M DCT仕様がJC08モードで11.2km/L、6速MT仕様が同10.8km/Lです。
価格は6速MT仕様が873万円、7速M DCT仕様が898万円で、ステアリング位置は右のみでした。

2026年9月上旬時点では、標準M2の6速MTだけでなく、最高出力410馬力を発生するM2コンペティションの6速MTにも、GRカローラの新車価格を下回る掲載例があります。
GRカローラが1.6リッター直列3気筒ターボエンジンと4WDを組み合わせるのに対し、F87型M2は3リッター直列6気筒ターボエンジンとFR(後輪駆動)を採用。同程度の予算でも、パワートレインや駆動方式は大きく異なります。
同車の中古車は、走行距離2万km台から9万km台の個体が中心です。新車時に700万円を超えていたBMW Mの本格スポーツモデルですが、いまや中古なら300万円台から400万円台を中心に狙えます。
GRカローラの新車より手頃な価格で、直列6気筒ターボと後輪駆動、さらに6速MTも選べる輸入スポーツカーとして、注目したい一台といえるでしょう。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。





































