マツダ「新型ロードスター」実車に乗って“徹底比較”! 「S」と「RS」グレードの“走り”に「大きな変化」アリ!

マツダのオープンスポーツカー「ロードスター」に商品改良が発表されましたが、エントリーグレード「S」と走りのトップグレード「RS」の新モデルでは、一体どのような違いが見られるのでしょうか。

「S」と「RS」グレードの“走り”に「大きな変化」アリ!

 2026年6月26日に商品改良が発表され、同時に「PS」という特別仕様車が追加された、マツダのオープンスポーツカー「ロードスター」。

 しかし、これまでのグレードも変わらず展開されています。

 今回は最もベーシックなグレードである「S」と、ロードスターの歴史において“走りのトップグレード”として君臨し続けている「RS」を乗り比べて、それぞれのキャラクターの違いを探ります。

 RSというグレードは、2代目NBロードスター時代からラインアップされ続けてきました。

 RSに関して、今回の改良での大きなトピックはサスペンションセッティングの変更で、新たに追加された特別仕様車PSと同じサスペンションになっています。

 具体的な変更内容としては、バネレートを高めて縮み側の減衰力を下げたセッティングへと変更されました。

「S」と「RS」グレードの“走り”に「大きな変化」アリ!
「S」と「RS」グレードの“走り”に「大きな変化」アリ!

 一方でSは現在、エントリーグレードとしてラインアップされているモデルです。

 RSと異なる点を挙げるならば、サスペンションのセッティングが異なっているほか、RSが対向4ポッドのブレンボ製キャリパーを装備しているのに対して、一般的な片押しキャリパーとなっています。

 そして、ロードスターのラインアップ中で唯一、リアスタビライザーが装備されていないのもSです。

 また、インテリアの仕様も異なっており、Sの方がよりシンプルで質素とも言える室内空間となっています。

 ソフトトップの全グレードに共通した変更としては、フェーズ3の騒音規制に対応するため、タイヤとマフラーをより静粛性の高いものに変更しました。

 変更されたタイヤへフィーリングを合わせ込むためにパワステの制御が見直されたほか、エンジンサウンドが静かになった分、より車内にエンジンの吸気音を伝えるインダクションサウンドエンハンサーが全車に標準装備となりました(改良前はRSグレードに標準、その他はオプション)。

 今回の試乗ではSグレード、RSグレードともに改良前と改良後、どちらの車両にも乗ることが出来ました。

 その印象を短く言い表すならば「よりキャラクターの違いが明白になった」といったところです。

 RSとPSに採用された新しいセッティングのサスペンションは、以前よりもスポーツ度合いが増していて、これまでよりもハードな印象となっていました。

 その分、ロードスターらしいフロントノーズの入りが良いヒラヒラ感が味わえる速度域が高くなった雰囲気で、改良以前のRSなどと比べるとやや上級者向けな仕上がりになっていると思いました。

 これまでよりも、ドライバーがつい高い車速を望んでしまうドライブフィールになっているのが、改良後のRSといった印象です。

 対してSは、改良後の方がややマイルドな乗り味となっている印象です。

 優しさを覚える乗り心地に加え、低回転域で小さくなったエンジンサウンドなどの影響からか、改良前よりもコンフォート性能は高まっていると言えます。

 しかし、回転数を上げるとしっかりとエンジンサウンドが情報としてドライバーに入ってくる感覚があり、リアスタビライザーを持たないソフトなサスペンションは荷重の移り変わりが分かりやすく、ワインディングでゆったりとしたペースで走ってもクルマとの対話が楽しいと思える仕上がりとなっています。

 そしてどちらのモデルでも共通して感動したのは、新しい制御のパワステです。

 2024年初頭に行われた大幅改良で変更されたパワステも、かなり良くなった印象を持っていましたが、それ以上にフロントタイヤからのインフォメーションが密になっている感触です。

 正直、2024年の改良型オーナーの筆者としては、この制御のパワステが欲しいと思ったほどでした。

 ちなみに車両価格(消費税込)はS(6速MT)が295万9000円、RS(6速MT)が374万円の設定です。

※ ※ ※

 このように、今回の改良でRSはより硬派でスポーティに、Sはマイルドで優しく。

 そんな風にグレードごとのキャラクターの違いがより明確になっていました。

 異なる個性のグレードがラインアップされているため、選ぶ楽しさがロードスターの魅力的なポイントの1つと言えるのはこれまでと同じですが、そのうえでグレードを選ぶ際の迷いが少なくなったと言えます。

 グレード体系が大きく変わったわけではありませんが、より自分の好みで選びやすいモデルへと進化したと、今回の試乗で感じることができました。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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