新車160万円のニッサン「超“本気仕様”スポーツカー」が凄かった! 丸形ボディに「専用チューンの1.2リッター快速エンジン」×5速MT搭載! お手頃だけど“ガチ仕様”の「マーチ12SR」とは
日産「マーチ」はすでに生産終了しているものの、親しみやすいスタイリングや扱いやすさからまだまだファンが多いモデルでもあります。そんなマーチには走りを重視した「12SR」というモデルが存在しました。
見た目や足回りだけではない! 「エンジン内部」も専用チューン
1982年に初代モデルが登場して以来、日産のベーシックカーとして屋台骨を支え続けてきたコンパクトカー「マーチ」。
現在は2022年に4代目をもって終売となってしまいましたが、3代目や4代目は根強いファンも多く、まだまだ街中では現役で走っている姿を見かけることもあります。
そんなマーチは、ベーシックカーというキャラクターのほかに、モータースポーツのエントリーモデルという側面も持っており、初代からワンメイクレースが開催され、ホットモデルもラインナップされてきました。
その歴代マーチのホットモデルのなかでも、特に手が加えられていたのが、3代目の「K12型」に用意されていた「12SR(イチニーエスアール)」です。
K12型マーチは2002年に登場した3代目で、愛らしい丸形ヘッドライトと丸みを帯びたスタイルでヒット。ポップなカラーリングも相まって、未だにファンが多いモデルでもあります。
そんなK12型マーチに設定された12SRは、当時のオーテックジャパン(現・日産モータースポーツ&カスタマイズ)が手掛けたモデルであり、愛嬌のあるベースモデルのデザインはそのままに、エアロパーツを装着することでスポーツテイストをプラス(のちにエアロレス仕様もラインナップ)。
もちろん見た目だけでなく、足回りも専用スポーツサスペンションが与えられ、足元には15インチアルミホイールと185幅のスポーツタイヤを装着。
また、ボディ補強やスポーツシート、アルミペダルなども装着し、当然5速MTのみとするなど、かなり硬派な仕様となっていたのが特徴です。

これだけでも十分ホットな仕上がりといえるのですが、12SRではさらにエンジン内部にもチューニングがなされたという本気仕様。
当時のマーチには1.2リッターと1.4リッターの4気筒ガソリンエンジンがラインナップされていました。
車名からも分かる通り、12SRは高回転型の1.2リッターエンジンをベースに、専用の高回転型カムプロフィール、バルブスプリング、ハイコンプ&高強度ピストン、軽量フライホイール、専用チューニングコンピュータ、専用エキゾーストシステムなどをプラスしています。
出力はベース比+18PSの108馬力(後期モデルは110馬力)と、大幅なパワーアップこそなされていませんでしたが、エンジンフィーリングはまるで別物になっており、数字に表れない気持ちよさを味わうことができました。
さらに2005年8月のマイナーチェンジでは、エンジン内部のヘッドポート加工や専用のステンレス製エキゾーストマニホールドをプラスし、ブレーキローターの拡大、それに伴うサスペンションセッティングの変更なども実施され、更なる進化をしていたのもポイントです。
このように、走りに関わる部分のほぼすべてに手が加えられていたにも関わらず、価格は初期型の3ドアが159万6000円、最終型の5ドアでも179万3400円という低価格を実現。
限られた予算でも、走る歓びを提供してくれていたのでした。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。


















