コンパクトミニバンのトップを争うトヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」 装備や燃費、価格を徹底比較
現在のコンパクトミニバン市場でライバル関係のトヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」。この2台は様々なところがそっくりであり、本当の意味でライバル同士です。コンパクトミニバンで、もっとも売れている2台ですが、どんな違いがあるのか比較してみたいと思います。
コンパクトミニバン市場で火花を散らす「シエンタ」と「フリード」
コンパクトなボディでありながら、3列シートを装備するミニバンの2大勢力といえばトヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」です。2018年上半期(4月から9月)の販売台数は「シエンタ」が3万8652台、「フリード」が3万9668台と僅差となっています(日本自動車販売協会連合会発表)。
この2台は様々なところがそっくりで、本当の意味でライバル同士です。コンパクトミニバンで、もっとも売れている2台ですが、どんな違いがあるのか。比較してみたいと思います。
まずは、2台のこれまでについて簡単におさらいします。
トヨタは2003年に、コンパクトなボディに3列シートを備え7人乗車を可能とした「シエンタ」を発売しました。このクルマは「ファンカーゴ」と「カローラスパシオ」の車台を流用することで手頃な価格とし、日常の市街地走行でもボディサイズを気にすることなく、いざという時には7人の乗車が可能なことから12年もの間販売され続けられました(一時的に販売を休止した期間あり)。そして、2015年に“トヨタ最小ミニバン”としてフルモデルチェンジを受け、2018年9月にマイナーチェンジを行ない、現行モデルとなっています。
一方、ホンダは2001年に初代「フィット」をベースにした7人乗りのコンパクトミニバン「モビリオ」の販売を開始し市場ニーズを掴み、2008年に2代目フィットをベースにした初代「フリード」を発売しました。そしてシエンタを追うように2016年にフルモデルチェンジを行ない、現行の2代目フリードが登場しています。
なお、この両車を比較するにあたっては、最量販モデルである『ハイブリッド車の3列シート』を対象とします。
両車ともゆったり空間で使い方に応じてアレンジ可能
まずサイズですが「シエンタ」は全長:4260mm、全幅:1695mm、全高:1675mm、「フリード」は全長:4265mm、全幅:1695mm、全高:1710mm(両車ともに2WD車)となっており、ホイールベースも10mmしか違わないことや、両車ともに最小回転半径は5.2mとなっていますので、通常の市街地での走行時には大きな差はありません。
しかし、運転される方の視点とフロントガラスの支柱や傾斜角、リアガラスの距離感などにより、狭い路地などでは印象が大きく異なることもありますので、購入時にはご自身で実際に確認されることをおすすめします。
ラゲッジルームのサイズについては、「シエンタ」は荷室高:1085mm、荷室幅:1260mmとなっていますが、「フリード」は荷室高:1255mmで開口部高:1110mm、開口部幅:1080mmですので、背の高いものを立てて載せる際は「フリード」のほうが有利なようです。両車ともに3列シートならではの座席数と車内スペースを活かしたアレンジは可能ですので、購入を検討するのであれば日常やレジャー時などの、ご自身の使い方も含めて熟考したほうが良いでしょう。