「時代遅れ」「サーキット行け」 無車検車で“ドリフト暴走”の外国人を逮捕! 7月から「危険運転」追加で厳罰化… 違反点数“25点”の重い代償とは
愛知県警は2026年8月、県内の弥富ふ頭においてクルマ2台で「ドリフト走行」をしたなどとして、トルコ国籍の会社員の男を逮捕しました。ドリフト走行は今年7月から、危険運転致死傷罪の対象となる行為の一つに加えられており、厳しい目が向けられています。
「時代遅れ」「サーキット行きなよ」インターネット上では厳しい声も
愛知県警は2026年8月16日、無車検のクルマを運転した上、他のクルマとともに「ドリフト走行」をし、交通の危険を生じさせる行為をしたとして、大治町に住むトルコ国籍の会社員の男(29歳)を、道路交通法違反などの疑いで逮捕したと発表しました。
男は今年7月12日、愛知県弥富市にある弥富ふ頭においてクルマを運転し、他の者とともに車両2台で、タイヤを横滑りさせるといったドリフト走行をした疑いが持たれています。
警察は男の認否を明らかにしていませんが、男がこれまでにも弥富ふ頭付近で仲間とともにドリフト走行を繰り返していたとみて、捜査しています。
なお、現場近くの湾岸エリアでは、今年10月に開催されるアジアパラ競技大会の選手が宿泊する施設が設営されており、警察は周辺地域の取り締まりを強化する方針を明らかにしています。
今回の事案のように、道路において2人以上、2台以上のクルマ(集団)で暴走行為をした場合、道路交通法第68条に規定する「共同危険行為等禁止違反」に該当し、検挙されれば2年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金を科される可能性があります。
さらに、行政処分として違反点数25点が加算され、運転免許の取り消しを受けることになります。
また、逮捕された男は無車検のクルマを運転していたということですが、無車検運行は道路運送車両法違反に当たり、6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金を科される可能性のある犯罪です。

この事件に対してインターネット上では、「ドリフトなんて時代遅れの迷惑行為だし、クルマも違法改造じゃないのか?」「そんなにドリフトしたいならサーキット行きなよ」「人身事故が起きてからでは遅い」など、ドリフト走行に対する憤りの声が上がっています。
このようなドリフト走行をめぐっては近年、その危険性や騒音などが問題視され、厳しい目が向けられています。
実際のところ、今年7月21日からは改正自動車運転死傷処罰法が施行され、危険運転致死傷罪の対象となる行為の類型の一つとして、「殊更にタイヤを滑らせ、または浮かせる走行」、いわゆるドリフト走行が新たに追加されました。
つまり今後は、殊更にタイヤを滑らせ、または浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態で自動車を走行させて人を死傷させた場合に、危険運転致死傷罪の適用対象となります。
法務省はこのドリフト走行に関して、「公道上において車体を横滑りさせながらカーブを曲がったり、二輪車の前輪を浮かせて後輪だけで走行するなどの行為を、やむを得ない事情がないのに意図的におこなう行為を危険運転致死傷罪の対象とする」と説明しています。
そのため、たとえば凍結した道路で意図せずタイヤが滑って横滑りし、事故を起こしたようなケースでは、上記の類型に該当しないものとみられます。とはいえ、どんな時でも道路状況を考慮して安全運転を心がける必要があることは言うまでもありません。
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このたびの自動車運転死傷処罰法の改正により、ドリフト走行に加え、飲酒運転や高速度の危険運転に明確な数値基準が設けられることとなりました。
改正法の施行後には、飲酒運転による死傷事故に危険運転致死傷罪が適用されるケースがみられ、今後この流れが加速していく可能性もあります。
危険なドリフト走行に関しても、公道ではなくサーキットを利用するといった運転者一人一人の意識改革が求められるといえるでしょう。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。





















