トヨタ「新型アクア“GRS”」に問合せ殺到! ちょうどいい「5ナンバーサイズ」に走りの“専用サス”&剛性強化で「ほぼ別モノ」! 「GR86」より便利な“スポーティモデル”が販売店でも話題に

トヨタ「アクア」が一部改良を受け、「GR SPORT」グレードが復活しています。販売店に最新情報を聞いてみました。

復活した「アクア GRスポーツ」。納期はおよそ3ヶ月

 2026年7月6日、トヨタはハイブリッドコンパクトカー「アクア」を一部改良し、同日に販売を開始しました。今回の一部改良では、スポーツグレード「GR SPORT」が復活しています。
 
 販売店にはどのような反響があるのでしょうか。

 2011年の12月、東日本大震災が起こった年に初代アクアがデビュー。「ハイブリッドカーを身近なものにする」という思いを込めて「次の10年を見据えたコンパクトカー」を追求。

 高い実用性に加えて、ハイブリッド専用モデルに求められる低燃費・静粛性を手の届きやすい価格で実現したのです。

 デビュー時の初代アクア価格は全グレードが200万円以下となっており、文字どおり「身近なハイブリッドカー」として人気を博します。

「アクア GRスポーツ」復活で反響は?
「アクア GRスポーツ」復活で反響は?

 それからおよそ10年後の2021年7月、アクアは現行モデルにあたる2代目へとフルモデルチェンジを果たします。

 2代目アクアは、「実用的な環境車を持続可能な形で提供する」という使命を持つハイブリッド専用のコンパクトカーとして、カーボンニュートラル実現への貢献を目指して開発されています。

 車体構造には「TNGAプラットフォーム(GA-B)」が採用され、クルマの骨格から見直されたことで高い剛性と静粛性が確保されています。

 さらに、高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池が採用されたことで、燃費の向上と低速からスムーズな加速が可能になりました。

 初代アクアと比較して約20%もの燃費向上を果たし、燃費はWLTCモードで最高34.3km/Lという優れた数値を記録しています。

 そして2代目へとフルモデルチェンジしてから4年、2025年9月にデザイン変更を含む大幅改良を実施しました。このタイミングで「ハンマーヘッド」をモチーフとしたフェイスリフトが行われています。

 さらに、エンジンを切ってもブレーキホールドやドライブモードの設定が維持されるようになり、再始動のたびに設定し直す手間が省けるようになりました。

 前回の一部改良から約1年、今回の一部改良では2025年9月のマイナーチェンジのタイミングでカタログ落ちしていた「アクア GR SPORT(以下、GRスポーツ)」が復活しています。

 GRスポーツは、外装の前後専用エンブレムをはじめ、専用フロントバンパー・ロアグリル・フロントサイドスポイラー・LEDフロントフォグランプを装備。リアには専用バンパーロアカバーが配置され、サイドにはブラックのロッカーモールディングが施されています。

 足元には205/45R17タイヤと、ダーククリア切削光輝にブラック塗装を組み合わせた専用17インチアルミホイール(センターオーナメント・ブラックホイールナット付き)が与えられています。

 フロントブレーキキャリパーにはGRロゴをあしらったレッド塗装が採用されているため、オーナーにとっては満足度の高いアイテムといえるでしょう。

 内装にもGRスポーツならではの手が加えられており、手触りの良い「エアーヌバック」素材と合成皮革を組み合わせた専用スポーティシートや、ガンメタリック加飾が施された本革巻きステアリングホイールなどが採用されています。

 また、走行性能の面でも、専用の床下ブレースやリアバンパーリインフォースが追加されています。結果、ボディ剛性が向上しており、サスペンションにも専用チューニングが施されているなど、走行面でも「GR」ブランドの名を冠するに相応しい仕立てとなっています。

 さらに、電動パワーステアリングには専用の制御マップが取り入れられ、POWER+モード選択時にはレスポンスが向上し、スポーティな走りが楽しめるようになっています。

 GRスポーツのボディサイズは全長4100mm×全幅1695mm×全高1485mm、ホイールベース2600mm。専用フロントバンパーを装備しているためか、通常モデルよりも20mm長くなっています。

 なお、今回の一部改良で既存のグレードも標準装備が見直され、商品力が引き上げられています。

 一部改良を受けたアクアの車両本体価格は、GRスポーツが323万8400円、通常モデルが249万7000円から307万2300円です(いずれも消費税込み)。カタログ落ちする前のGRスポーツが265万9000円だったので、単純に比較するとおよそ58万円の価格上昇となっています。

 ユーザーの反響を含めて7月下旬時点の状況を、トヨタディーラーに問い合わせてみました。

「アクアGRスポーツが復活したことで、実車を見てみたいというお問い合わせが複数ありました。『MTはありますか』といったお問い合わせも多いのですが、CVTのみなんです…。

 ただ、いわゆる見た目と装備だけかと思われていらっしゃるお客様も少なくないのですが、ボディ剛性の向上やサスペンションが専用セッティングになっていたり、ノーマルのアクアとは別モノだとお伝えすると驚かれることもありますね。

 ご注文可能でして、最短のご納期は10月以降となっております」

 別のトヨタディーラーにも聞いてみました。

「アクアGRスポーツの価格帯が『GR86』の一部グレードと同価格帯になったことで、『趣味性を選ぶか実用性を選ぶか』で悩んでいらっしゃるケースがあります。

『本当はGR86が欲しいけれど、ドアが4枚あるクルマの方が使い勝手が良いし、結果的に長く乗れる』という層のお客様をアクアGRスポーツでカバーできているように感じます。

『カローラスポーツ』も価格帯は同じですが、サイズが大きい(全幅が1790mm)ので、アクアGRスポーツを考えているというお客様もいらっしゃいます。

 アクアGRスポーツでしたら5ナンバーサイズなので小回りも利きますし、狭い道でも走れます。

 実用性とスポーティな走りが楽しめる、ある意味では万能選手といえるかもしれません」

 アクアGRスポーツの車両本体価格323万8400円という金額は決して安くありません。しかし、長く付き合える1台であることは間違いがなさそうです。

 通勤や通学がクルマという地域のユーザーにとっても、家族の誰かがアクアGRスポーツを持っているとつい借りて乗ってしまう、というケースもありそうです。

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Writer: 松村透

株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当。カーメディアの運営サポートや企画立案・ディレクションが得意分野。またオーナーインタビューをライフワークとし、人選から取材・撮影・原稿執筆・レタッチ・編集までを一手に担う。現在の愛車は、1970年式ポルシェ911S(プラレール号)と2022年式フォルクスワーゲン パサートヴァリアント。

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