ガソリン高騰で大型SUVに逆風も? 不利な燃費性能でも意外に変わる燃費改善方法とは
ハイブリッドじゃないガソリン車も燃費に影響がある「発電」
燃費に影響を与える様々なメカニズムの中で、意外と忘れがちなのが「発電」です。ハイブリッド車やEVに関わらず、エンジン車でも電力を消費しすぎると燃費が悪くなります。クルマにはオルタネーターという発電機が搭載されており、走行中は発電し、走行に必要な電力をリニアに供給し、同時にバッテリーを充電しているのです。
ドライブの時には、実に多くの電力を消費します。クルマの制御を司るECUや電子デバイス、ヘッドライトやウインカー、補機類の作動、さらにはエアコンやカーAV、デジタルガジェットへの充電などなど。特にエアコンがフルに稼働する夏場は、家庭同様に電力消費が激しくなります。10・15モード燃費で換算すると、夏は冬よりも最大約25%も燃費が悪くなると言われています。
電力消費が激しいと、バッテリーがカラにならぬようにオルタネーターが仕事をし続け、結果としてエンジンの動力が余分に使われて燃費が悪くなるわけです。では、どうしたら電力消費を抑えることができるでしょうか。
まずはエアコンの温度設定に気を配ります。最近のエアコンはフルオート化され、車内温度をモニターしながら設定温度に合わせて動いています。カルソニックカンセイが発表したデータによれば、国産車では設定温度25℃、欧州車では22℃設定が最も燃費効率がいいということです。
燃費を良くしようとそれ以上に設定してしまうと、かえって効率が悪くなってしまうのだとか。クルマに乗る前、車内に溜まった熱気を逃してやるというアクションも、低燃費に寄与します。
気をつけたいのは、オーディオの音量。あまり関係ないと考えがちですが、大きな音量を出すことはアンプに電力を多く送ることになります。適度な音量にすることも、燃費を改善するための第一歩です。
ちなみに自動車メーカーは最近、消費電力を抑えて燃費を向上させるために、ヘッドライトやリアのコンビネーションランプなどにLEDを使うことが多くなっています。では、市販品のLEDキットを使えば燃費も改善されるのでしょうか。
アフターパーツのLEDキットを販売する「株式会社ブレックス」にお聞きしたところ、変化はないとのこと。LED自体はハロゲンなどに比べて消費電力が少ないのですが、車種によっては消費電力削減によってECUが誤作動を起こす場合があるため、システム全体では交換前と同じ電力消費になるように造られているそうです。