ガソリン高騰で大型SUVに逆風も? 不利な燃費性能でも意外に変わる燃費改善方法とは

レギュラーガソリンが一時は170円/Lを越えるなど、燃料の高騰が恒常化している昨今。エコカー以外に乗るユーザーのお財布には、厳しい状態が続いています。特に車重のある大型SUVやクロスカントリー4WDは、燃費性能的には不利です。果たして、少しでも燃費を改善する方法はないのでしょうか。

運転の仕方そのものが燃費にもっとも影響

 最近はハイブリッドシステムを搭載したモデルや、ディーゼルエンジンを搭載したSUVが多くなってきました。しかし、そうではないモデルも多く存在します。特にDセグメント以上のSUVは車重が重めで、ラダーフレームやリジッドアクスル式サスペンションを採用しているクロスカントリー4WDは、2t越えも珍しくありません。

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 さらにこうした車両は大排気量エンジンを搭載しており、巷では「ガソリンをバラマキながら走る」などと揶揄されることもあります。痛いのはユーザーで、大型SUVは燃料タンクも大容量で、満タンにすると1万円を確実に越えてしまいます。

 何とか燃費を改善したいと考えているSUVオーナーも少なくないのではないでしょうか。最近では「燃費を改善する」と謳っている様々なカーグッズが販売されていますが、今回はSUVのメカニズムの中で、燃費を改善するテクニックを検証していきましょう。

 さて、もっとも燃費に影響するのが、運転の仕方そのものです。急が付かなくとも、ストップ&ゴーの連続は燃費を一気に悪くします。市街地で燃費が悪いのはそのせいです。だからと言って、エンジン回転数を抑え気味にして、ゆっくりと加速していくのは、実は効率的とは言えません。

 巡航運転では別ですが、停止状態からの加速の場合、慣性が働かないためそのクルマの車両重量分だけエンジンが仕事をしなければなりません。皆さんは「パワーバンド」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。パワーバンドとは、エンジンが最も効率よく力を発揮できる回転数帯のことです。

 これは車種カタログのスペック表を見ると分かるのですが、最大トルクを発生する回転数を下限とし、最高出力を発揮する回転数が上限となる「帯」です。例えば、最大トルクを3000rpmで発生するエンジンであれば、それ以下の回転数でゆっくりと加速すると、かえって効率が悪いわけです。重いSUVほどパワーバンド内で素早く加速し、できるだけ早く法定速度内で巡航した方が燃費は良くなります。

 高速道路では、巡航速度が高燃費のカギとなります。ご存じの通り、多くのエンジンは80km/hで最も効率がいいように設計されていますが、輸入車の場合はそれが70km/hだったり、90km/hだったりと多少前後します。愛車が、70から90km/hのどの速度で高燃費なのか、見つけるときっと気持ちよく走れるでしょう。

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