トヨタ「“新型”アルファード」に大注目! 高級ミニバンの“皇帝”が本気の「ライバル対策」! 純ガソリン車&ハイブリッド設定で「新型エルグランド」迎撃へ!? 兄弟車「ヴェルファイア」と共に進化した姿とは!
トヨタは2026年6月3日、高級ミニバン「アルファード/ヴェルファイア」の一部改良モデルを発表しました。グレード体系の見直しや内外装の変更など内容は多岐にわたりますが、なかでも注目したいのは足回りの進化です。
トヨタ新型「高級ミニバンの“皇帝”」の本気度が凄まじい!
2026年6月3日、トヨタは「アルファード/ヴェルファイア」の一部改良を発表し、同日より販売を開始しました。ライバルである日産「新型エルグランド」の登場を前に、商品力を着実に磨き上げています。
今回の一部改良で、まず注目したいのがグレード体系の再編です。
これまで最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」のみに設定されていたPHEVは、新たに「Z」にも追加されました。また、従来は福祉車両のみだった「G」が一般向けモデルにも設定され、ハイブリッド専用グレード「ハイブリッドG」が新設されています。同時に、エントリーグレードだった「ハイブリッドX」は廃止されました。
内外装では、ボディカラーのブラックを「ニュートラルブラック」へ変更したほか、エグゼクティブラウンジは内装加飾をブロンズスパッタリングへ統一。アルファードでは18インチアルミホイールの塗装をハイパークロームメタリックへ変更するなど、上質感を高める見直しも実施されています。
ただ、今回の改良でもっとも注目すべきは、走りの質感を左右する足回りの進化です。

従来、アルファードではエグゼクティブラウンジのみに採用されていた周波数感応型ショックアブソーバーが、今回の一部改良によって全グレード標準装備となりました。ヴェルファイアでは従来どおり全車標準装備となっています。
周波数感応型ショックアブソーバーは、路面から伝わる振動の周波数に応じて減衰力を自動で調整するショックアブソーバーです。うねりのある路面では車体の揺れを抑え、荒れた路面では細かな振動をしなやかに吸収します。
車重が大きく車体の動きも大きくなりやすい大型ミニバンでは、その効果を発揮しやすく、高級車に求められる快適性をさらに高めることが期待できます。
現行アルファード/ヴェルファイアは、もともと乗り心地の評価が高いモデルですが、今回、足回りの改良を全グレードへ広げたことは興味深いポイント。日産の新型エルグランド登場を意識しての改良とみることもできます。
7月16日に正式発表された新型エルグランドには、第3世代e-POWERに加え、4輪それぞれの減衰力を自動制御する電子制御ショックアブソーバー「インテリジェントダイナミックサスペンション」が全車標準装備されます。
このシステムは、コンベンショナルなダンパーよりも、大柄なミニバン特有のふわつきやピッチングを抑え、荒れた路面では振動をしなやかに受け止めることで、高い路面追従性と快適性の両立を実現するものです。
歴代エルグランドが掲げてきた「ドライバーズミニバン」の走りをさらに進化させる技術として期待されています。
もちろん、トヨタが今回の改良で新型エルグランドをどこまで意識したかはわかりませんが、ライバルが足回りを大きな訴求点として投入するタイミングで、アルファードも快適性に磨きをかけたことは興味深い一致といえます。
価格設定にも巧みな工夫がみられます。
新設されたハイブリッドG(2WD)とガソリンZ(2WD)はいずれも559万9000円(価格は消費税込、以下同)。ユーザーは同じ予算のなかで「電動パワートレインの価値」と「上級装備の価値」を比較できるようになりました。
新型エルグランドは、エントリーグレードの「X」(4WD)でも689万7000円と、アルファードの「ハイブリッドZ E-Four」(661万9800円)を上回る価格設定です。
高性能化によるプレミアム路線のエルグランドに対し、アルファード/ヴェルファイアは幅広い価格帯と選択肢を用意することで、高級ミニバン市場での競争力をさらに高めようという狙いもうかがえます。
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今回の一部改良は、派手なデザイン変更ではなく、商品力を着実に高める熟成型のアップデートといえます。
とくに足回りの改良は、高級ミニバンに求められる快適性をさらに引き上げる重要な進化です。
新型エルグランドという久々のライバル登場を前に、グレード構成から足回りまで着実に手を入れてきた点を見ると、「高級ミニバン市場の主導権を簡単に譲るつもりはない」というトヨタの姿勢が伝わってくるようです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど




























































