スズキ「軽ジムニー」新車需要がなぜ40%減に? 納期“半年”で今が買い時! 5ドア仕様「ノマド」の影響も!? それでも「リセール最強」と断言できる理由

スズキの軽自動車「ジムニー」の新車需要が前年比40%減と大きく落ち込んでいます。人気モデルに一体何があったのでしょうか。

5ドアの「ジムニーノマド」が原因か?

 ジムニーシリーズには、1.5リッターエンジンを搭載する3ドアボディの「ジムニーシエラ」や、5ドアの「ジムニーノマド」もあります。なかでもジムニーノマドは人気が高く、2025年1月30日に受注を開始しましたが、4月3日には受注台数が約5万台に達し、そこで一度、販売活動を停止しています。

 この後、ジムニーノマドの生産を受け持つインド工場が日本仕様の生産台数を増やし、2026年1月30日には受注を再開。人気のノマドが受注を再開したことも、ジムニーの販売低下に影響を与えているのでしょうか。

5ドア仕様の「ジムニーノマド」
5ドア仕様の「ジムニーノマド」

「軽自動車のジムニーと、小型車のジムニーノマドでは、お客様のニーズが異なります。ジムニーは実質的に3ドアクーペで、セカンドカーのニーズも多いです。

 その点、ジムニーノマドは5ドアなのでリアドアが備わっており、ファミリーのお客様が中心となります。

 とはいえ、軽自動車の先代ジムニーから、ジムニーノマドに乗り替えるお客様もおり、ジムニーノマドの登場はジムニーの販売にある程度は影響を与えているでしょう」

 ジムニーノマドの納期はどの程度まで短縮されたのでしょう。

「増産しても納期は依然として長く、1年半に達します。またジムニーノマドはインド製ですが、一部の部品はジムニーシエラと共通で、日本から輸出しています。この影響で、ジムニーノマドの増産がジムニーシエラの納期を延ばしているのです。

 ジムニーシエラの納期は、以前は1年以内に縮まりましたが、今は再び延びてジムニーノマドと同じ1年半です。

 ただしジムニーシリーズの納期は不安定ですから、今後縮まる可能性も否定できません」

 ジムニーが売れ行きを40%以上も減らした理由は、発売から8年以上を経過して欲しいユーザーに行き渡り、ジムニーノマドも加わって需要が分散されたからです。

 販売店では「ジムニーノマドは新たに発売された人気車なので高値で売却できる可能性も高いです。資産価値に注目するお客様もおられます」と語っていました。

 そこで残価設定ローンの3年後の残価(残存価値)を見ると、軽自動車のジムニーは新車価格の68%、ジムニーノマドは64%、ジムニーシエラは52%となっています。意外にもジムニーの残価はジムニーノマドを上まわりました。これはノマドの中古車需要や売却額が、現時点では未知数になるからです。

 いい換えれば、残価設定ローンを使うならジムニーは月々の返済額を少額に抑えられます。残価設定ローンは残価を除いた金額を分割返済するので、新車価格に占める残価の割合が多ければ返済額が下がるのです。

 一般的な3年後の残価は新車価格の42%~48%ですから、ジムニーの68%は突出して高いと言えます。トヨタ「ランドクルーザーFJ」(65%)や「ランドクルーザー300」(67%)を上まわり、トヨタ「ハイラックス」(68%)と並んで日本車の最高峰となりました。

 売れ行きは半減したもののジムニーを買う価値は依然として高く、納期が短縮された今はまさに買い時だといえるでしょう。

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Writer: 渡辺陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。

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