新型スープラが見えてきた…「トヨタはオープンを作らない」 BMW 新型「Z4」のキーマンに開発秘話を聞く

新型Z4はクーペを作らず、新型スープラはオープンを作らない

 :新型Z4が目指したものを教えてください。

 ウィンベック氏:開発初期から狙っていたのは、ハイパフォーマンスなオープンスポーツカーです。高剛性ボディや高性能なコンポーネント、独立フロントサスペンション、M4と同スペックのタイヤ、高性能なLSDも採用しています。

共同開発されたトヨタ新型「スープラ」のプロトタイプ

 :将来的にZ4クーペは登場するのでしょうか。また、スープラにオープンカーはあり得るのでしょうか。

 ウィンベック氏:今回トヨタと共同開発をスタートするにあたって、我々は『クーペを作らない』、また『トヨタはロードスターを作らない』という話になっています。

 :では、新型Z4について、今後ハイブリッドやEVといった、電動パワートレインが投入される可能性はありますか。

 エーデラー氏:電動化の予定はありません。ロードスターというのは電動化に適したクルマではないからです。またZ4に関しては電動化の要求もありません。これはZ4が基本的なモデルであるべきというわけではなく、ピュアで軽量なスポーツカー、伝統的なロマンティックなロードスターへの回帰を目指しているからです。

 同様にディーゼルも予定していません。ロードスターはモーターサイクルに近いロマンティックで趣味性が高い商品です。モーターサイクルと同様に走る喜びに直結します。

インテリアの質感も向上した新型Z4

 :新型Z4は、従来モデルと比べて特にインテリアの質感がグッと高まったようですが、価格もそれなりにアップすると考えて良いのでしょうか。

 エーデラー氏:質感は高くなりましたが、最適な価格を見つけるには工夫が必要です。我々はお客様に良いものを届けたい、ロイヤリティが高い顧客に乗ってもらいたいと考えています。しかし、価格が高すぎれば購入していただけません。そこを上手くクリアして、価格に関しては落としどころを見つけようと努力しました。

※ ※ ※

 新型Z4は、“トヨタと共同開発”という点が大きな注目を集めていますが、2人の話を聞くかぎり、実際にはスープラとはかなりの部分で違いがあり、決して“スープラ・ロードスター”ではないようです。

 走りの面でもBMWのスポーツカーに相応しいキャラクターを実現したという自信がうかがえます。おそらく価格は、先代より若干高くなるかもしれませんが、走る楽しさの点では大いに期待して良さそうです。

【了】

BMW 新型「Z4」とトヨタ 新型スープラを画像で比較(13枚)

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Writer: 竹花寿実

自動車専門誌やWeb制作スタッフを経て2010年に渡独。ドイツ語を駆使して現地で最新モデルや最新技術、クルマ文化、交通政策などを取材する。2018年に帰国後は、国内をベースに欧州車を中心に各種メディアに執筆。ヨーロッパのサッカー事情にも詳しい。

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