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普段は事務所、水害時には最強の安全拠点に 超一流レーサーが開発した「浮いて待つ」シェルターとは?

今年は全国で災害が多く発生しています。そこで注目したいのが、災害対策用トレーラーです。特に災害避難時の安全性、機能性の確保はもちろん、快適性や実用性を最大限考慮した凄い3台があったので紹介します。

浮揚式津波洪水対策用シェルター SAFE+(セーフプラス)

 9月末に初開催された、「カートラジャパン」には、国内メーカーを中心としたキャンピングカーや車中泊に便利なグッズ、ペットとのカートラベルに楽しく安心なグッズなどが多数出展されました。その中で「異彩」を放っていたのが、災害対策用トレーラーのエリアです。特に災害避難時の安全性、機能性の確保はもちろん、快適性や実用性を最大限考慮した3台を紹介します。

浮揚式津波洪水対策用シェルターSAFE+セーフプラスのシェルター内。定員20名の600シリーズは30名前後まで乗ることが可能

 こちらはパイクスピーク国際ヒルクライムで8回の総合優勝を始め、40年間にわたって世界的なラリーやレースで数々の輝かしい戦績を残してきたトップレーサー、モンスター田嶋こと、田嶋伸博氏が率いるタジマコーポレーションによって企画開発、製造されたシェルターです。世界的なレースと津波用シェルター…あまり関係がないように思いますが、実は随所にレースマシン製作で培われた技術が盛り込まれています。どのような特徴があるのか聞いてみました。

――レーシングカーの制作やモータースポーツの経験が活かされた部分はどのあたりでしょうか。

 レーシングカーにもかつて使われていたFRP(繊維強化プラスチック)製のシェルターは、軽量で非常に強靭な構造でできています。10m/s衝撃強度試験、3m水面落下試験、180°転覆復原試験をクリアしており、側面衝突のシミュレーションなども、レースカー製作に関わる技術ですね。

 また、津波や洪水用のシェルターは「いかに引っかからずに流されるか?」が重要となってきます。流木やがれきに引っかからないよう、狭い場所でもスムーズに流されるよう、できるだけ凹凸のない形状に仕上げる必要があります。ここでもレースカーの技術が応用されています。

――同じような製品は他にもあるのでしょうか。

 水に浮かべて救助を待つという点では『救命艇』が機能としては近いかもしれません。しかし、救命艇はあくまでも船としての機能が主体なので水の上での使用を前提としています。そのため乗降口は狭く、位置が高いのが一般的です。

 こちらのシェルターは、底が平らなので地面にそのまま置いて使うことが可能で中で立って動ける十分な高さ(2.0M)と広さがあります。乗降口も幅90cm×高さ150cmと十分に広く、足腰の弱った高齢者や子供でも無理なく乗降が可能で、脱着できるスロープを付ければ車椅子や担架なども乗り入れがしやすいでしょう。

――災害時にシェルターとして使う以外に、どのような機能がありますか。

 この形であれば普段は事務所や休憩所、イベント時の救護室など、様々な用途に使うことが可能です。電源は100V電源引き込み装置と、太陽光蓄電システムを備えています。実際、屋上に設置して社員の休憩スペースとして使われている例もあります。大容量収納庫を備えているので、乗員分の食料や水を備蓄することも可能です。

シート下の収納スペースも十分

――室内は何人位乗れますか、また定員オーバーの場合は?

 600シリーズ(約7.5畳)が20名、300シリーズ(約3.8畳)が8名分の4点式シートベルトと頭の側方まで覆う大型ヘッドレストを備えていますが、定員を超えた場合も1.5倍程度までは転覆時の復元性が損なわれない設計となっています。もちろん、万一の浸水時にも浮力を失わない不沈構造です。

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 また、このシェルターのもう一つの特徴は1300kgとコンパクトカー並の軽量であるということ。600シリーズが4トントラック、300シリーズが2トントラック(ワイド)に積んで容易に運搬でき、建物の屋上などにも設置することも可能。すでに、全国の自治体を中心に30台以上を納めてきたそうです。

今、お風呂もトイレも超快適なトレーラーハウスの詳細を画像でチェック(15枚)

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