リットルで表されるトランク容量どう測っている? 積極的に表示しない車種も 選ぶ指標になり得るのか

荷室容量表記、軽では「ウリにならない」?

 この荷室容量の数値は、車種によって明記されている場合とそうでない場合があります。特に軽自動車では荷室の寸法しか書かれていないケースが多いようです。

 たとえば、「ドデカクつかえる」ことがウリのひとつであるダイハツ「ウェイク」。「アンダートランクは90Lの大容量」とリットル表記をしているものの、メインの荷室自体は寸法のみを表示しています。ダイハツによると「軽ではリットル表記はあまり使いませんね。たとえば『ハイゼット』などの貨物用バンでは、より実用をイメージできるよう、ミカン箱何個、ビールケース何個、畳何枚が入るといった紹介をしています」とのこと。

ダイハツ「ウェイク」。アンダートランクを含めて荷室の多様な使い方ができるのがウリ

 スズキでは、登録車ではリットル表記で荷室容量を紹介している車種が複数ありますが、やはり軽自動車ではあまり見られません。「荷物容量の表記をする、しないに明確な決まりもなく、クルマの性格に応じてです。基本的に、聞かれることが多い車種で容量を表記しています」といいます。

「そもそも軽乗用車の場合は荷室容量をアピールしても弱いです。『スペーシア』などの背の高いクルマ、また登録車であっても『ソリオ』などは、キャビンのほうに重きを置いているので、荷室はあまりアピールしていません。一方で『ジムニー』などはクルマの性格上、キャビンよりも荷室をアピールする意味で荷物容量を表示し、積載のイメージも複数提示しています」(スズキ)。

 また、「イグニス」や「スイフト」といったコンパクトカーでは、「小さく見えてもこれだけ荷室があるよ」とアピールするうえで容量を表記しているそうです。

 ダイハツは、公式の動画コンテンツでも「荷室容量の値だけでは使い勝手はわかりません」「シートアレンジによっても荷室容量は大きく変わります」「荷室容量の大きさだけを気にするのではなく、床のでっぱりや荷室の高さなど『使い勝手』をしっかり確認しましょう」としています。

【了】

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