法定速度は2種類存在 規制速度はどう決まる? 事故頻度や周辺環境によって見直しも

普段、クルマを運転していると、住宅街や学校の近くでは低い速度で規制されていることに気が付きます。では、どのような流れで規制速度は決まるのでしょうか。

「法定最高速度」はどのような背景で決めるのか

 クルマを運転する上で、守らなければいけないのが「法定速度(規制速度)」です。住宅街などの生活道路では30km/hや40km/h、幹線道路では50km/h、60km/hと制限されていることが多いです。

指定された区域内が速度制限される標識

 道路がある近隣状況によって「規制速度」が異なることは理解できますが、明確な数字の決め方など基準となるものはあるのでしょうか。

 まず、規制速度には、『法定最高速度』と『法定最低速度』の2種類が存在します。『法定最高速度』は、一般道や高速道路などほとんどの道路に設定され、『法定最低速度』は基本的に高速道路の本線上に定められています。

 普段よく目にする『法定最高速度』は、どのような背景で決められているのでしょうか。

 最高速度規制の目的は、“交通事故の抑止(交通の安全)”“交通の円滑化”“道路交通に起因する障害の防止”の観点から実施されます。

 規制速度の決定方法は、有識者委員会による調査に基づいて、新たな速度規制基準を策定。その後、道路交通環境などに応じた速度規制の見直しを各都道府県警察において順次実施するという流れです。

 規制速度の基準となる要因には、該当する道路における交通事故の発生割合、学校や住宅に対する騒音配慮、歩行者の交通量など周辺環境を考慮され判断されます。また、道路自体の歩道有無、路肩有無、視界性などの構造も要因のひとつです。

 規制の基準となる速度として、市街地(2車線)の歩行者量が多い場合は40km/h。非市街地(4車線以上中央分離帯あり)の歩行者量が少ない場合で60km/hとなっており、ここからさまざま要因が考慮されて±10km/hの範囲で補正し決定されます。

いろいろな速度規制を画像でチェック

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