トヨタ「新型RAV4 “GRS”」に注目! “国内初設定”の「300馬力超え・走り重視仕様」はどんなモデル? 専用「GR顔」×スポーツサスなのに快適! 新設「GRスポーツ」の特徴は
トヨタが2026年3月に発売した新型「RAV4」のPHEV(プラグインハイブリッドモデル)。PHEV専用グレードとして、「GR SPORT」が設定されています。どのようなクルマなのでしょうか。
ついに国内初設定された「RAV4 GR SPORT」どんなモデル?
トヨタのミドルサイズSUV「RAV4」は、1994年のデビュー以来、都市型SUVの先駆けとして幅広く支持されています。2025年12月には6代目を数える新型が発売。
そこから少々のブランクを経て、2026年3月にPHEV(プラグインハイブリッド)モデルが発売されました
この新型のPHEVモデルのなかで見どころのグレードが「GR SPORT」です。どのようなクルマなのでしょうか。開発担当者に話を伺いました。
RAV4は1994年に登場。当時のSUVは大型で堅牢な本格クロカンが多かったなか、都会的なスタイリングや乗用車ライクな乗り心地や取り回しを実現し、ヒットとなりました。
それからは都市型SUVとして名を馳せ、5世代にわたって展開。しかし、日本においては2016年の3代目終売時に姿を消しました。
それから2年のブランクを経た2018年、高まるSUV人気のさなかに復活を果たし、瞬く間に人気が高まり、5代目のみで約29万台を販売しました。
2025年5月、7年ぶりにフルモデルチェンジを遂げて6代目となった新型が世界初公開され、2025年12月にHEV(ハイブリッド)モデルが発売。
新型は「Life is an Adventure」をテーマに、デザインや先進機能の刷新だけでなく、全車がハイブリッド車化されたほか、新世代ソフトウェアプラットフォーム「Arene(アリーン)」を搭載するなど、全方位で進化しています。
またラインナップも拡大し、上質な「Z」、アクティブな「Adventure」、そして走りの「GR SPORT」と、異なる3つのタイプを設定しています。
そのいっぽうで、ボディサイズは全長4600-4645mm×全幅1855-1880mm、全高1680-1685mmと5代目の先代とほぼ同一とし、扱いやすいサイズを維持しています。

HEVモデルの発売から約3か月を経たタイミングで、PHEVモデルが発売されました。
新型のPHEVモデルでは、トヨタ初採用となる最新の第6世代ユニットを搭載。2.5リッターガソリンエンジンに前後モーターを組み合わせ、システム最高出力は300馬力を超えていた先代をも上回る、329馬力(242kW)をマークします。
これにより、卓越した加速とEV走行範囲の拡大を実現しました。
なお開発担当者によると、PHEVユニットは従来よりも小型化と集約化を図ることで、軽量化を実現。リアシート下にあった別のユニットもエンジンルーム内にまとめ、ラゲッジスペースの拡大につなげているといいます。
バッテリー容量は22.68kWhと、従来(17.4kWh)よりも30%拡大。EV走行可能距離(WLTCモード)は従来の95kmから151kmと大幅に伸長し、日常で使う分にはほぼEVとして乗ることができます。
また充給電能力も向上し、DC急速充電では約28分で80%まで充電が可能に。普通充電(30A)でも満充電までに4時間30分と短縮し、使い勝手も高まっています。給電機能では、EVのように自宅で電気を使える「V2H」機能や、約7日間もクルマを電源として利用できる「HV給電モード」を搭載し、災害時やアウトドアでも役立ちます。
さて、そんなRAV4にPHEVの専用グレードとして用意されるのが、「GR SPORT(以下、GRS)」です。
GRSは、モータースポーツを通して培った知見を取り入れた「GR」シリーズの入門モデルのひとつで、トヨタテクニカルセンター下山で走り込みを行うとともに、専用デザインや足回りなどの変更を行い、スポーティな味付けとしたモデルとなります。
先代RAV4にもGRSは設定されていましたが、欧州での展開のみとなっており、日本で販売されるのはこの新型が初となります。
新型RAV4ではトップモデルに位置し、その価格(消費税込)は630万円。通常のZ(PHEV)と比較すると30万、最もベーシックなAdventure(HEV)と比較すると180万円ほど高くなりますが、その分他のグレードにはない魅力がたくさんあります。
エクステリアでは、GRシリーズのトップに位置する「GRヤリス」や「GRカローラ」、同じく入門モデルとなる「カローラクロスGRS」などと共通する、大開口部のアグレッシブな専用フロントフェイスを採用。
また、フロントバンパー下部には専用のリップスポイラー、リアゲートには専用の大型ウイングとサイドスポイラーを装備し、戦闘的なイメージを与えただけでなく、空力バランスとリフトの低減にもつなげています。
開発担当者であるトヨタ自動車 GR統括部の南 輝之さんによると、「リアスポイラーは、20〜30km/hでも効果があることを検証しました。角度や位置などは走り込んで何度も試験を繰り返して、効果を感じられる最適なものにしました。ちなみにリアウイングは効きすぎて、フロントリフトしてしまい、リップを追加したくらい効果があります」と話します。

走行性能では、「パフォーマンスダンパー」と専用剛性アップパーツ「GRブレース」を追加。ダンパーは車体の不快なねじれや不安定な挙動を抑制し、ブレース補強はダイレクトな操舵感の実現をもたらします。
さらに、サスペンションもバネレートを1.2倍ほど高めた専用チューニングを行ったほか、電動パワーステアリングの操舵感の調整、20mmのワイドトレッド化、専用の軽量20インチホイールの装備などで、スポーティなモデルへと変化しています。
このほか、GRの刺繍とレッドステッチを施した専用スポーティシートや専用アルミペダル、「GR」ロゴが浮かび上がる演出を取り入れたメーターなど、走りの楽しさをインテリアにも反映しています。
とはいえ、GRSらしく日常使いを犠牲にしてスポーティに振ったものではなく、ベースのRAV4の良さを活かしながら、明確にスポーティさをプラスさせています。
開発担当者は「ここをもうちょっとやればさらに性能が上がる、というピンポイントな場所を見極めてワンポイントで手を加える手法をとっています」と話しており、「たくさんパーツを付けた方が『やってる感』が分かりやすくお客様にも見えますが、これ以上やりすぎると一般のお客様から離れてしまい、GR SPORTではなく本格的なスポーツモデルの領域になってしまいます。今のポジションとしては、非常に良い塩梅のところに収められたと思っています」と語ります。
なお、発売後の売れ行きは想定以上だといい、企画段階での通常モデルとの販売比率を大幅に超え、PHEVでは約8割がGRSとなっているとし、「想定以上の大反響です」とのこと。
ファミリーでも使いやすく、ほぼEVとして使えるPHEVが欲しい。しかし、走りの良さも無視できないという”欲張り”な人には、かなり良い選択肢になるのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
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