カヤバが日本初の電動コンクリートミキサ車を公開! 油量87%削減し騒音と排ガスをゼロへ!
パシフィコ横浜で開催された「ジャパントラックショー2026」に、カヤバは日本初となる「電動駆動式コンクリートミキサ車」を展示しました。
CO2ゼロで低騒音! EVトラックベースのコンクリートミキサ車
2026年5月14日から16日にかけ、パシフィコ横浜で開催された「ジャパントラックショー2026」に、カヤバは日本初となる「電動駆動式コンクリートミキサ車(コンセプトモデル)」を展示しました。

「ジャパントラックショー2026」には、トラックメーカー、タイヤ・ホイールメーカー、架装メーカー、用品、IT・ソフトウエアなどトラック・物流に関わるメーカー170社が出展を行いました。
そんなジャパントラックショーでは、今後大きな流れを生むことが予見されるコンセプトを持つ最新車両を見られるのも特徴です。
自動車用ショックアブソーバー、建設機械、産業車両、農業機械など多種多様な製品を提供する総合油圧機器メーカー「カヤバ(KYB)」が展示した、日本初の「電動駆動式コンクリートミキサ車」は、まさしくその1台といえます。
コンクリートミキサ車は、トラックの後部に回転するドラムを備えています。
このドラムは、投入した生コンクリートが固まらないよう、常に回しておく必要があります。さらに生コンクリートは2〜5時間で硬化が始まるため、製造後90分以内で建設現場に届けねばなりません。
さらに、コンクリートを必要とする現場は都市部に多く、そのためコンクリート工場も都市部・住宅地などに建っているケースも数知れずです。
コンクリートミキサ車は、現状ではほとんどがエンジンを搭載したトラックがベースです。ドラムは油圧で駆動されますが、そのパワーは「動力取り出し装置(PTO)」を用いてエンジンから供給されるほか、トラック本体のエンジンの音も相まって、大きな音の発生は避けられません。
そこでコンクリートミキサ車の国内シェアがナンバーワンのカヤバでは、これまでも電子制御により低騒音、低排出ガス、省エネを実現した環境配慮型車両を開発して、対応を行ってきました。
実は最適解! コンクリートミキサとEVの組み合わせ
そしてカヤバは次のステップとして、三菱ふそうの電気小型トラック「eCanter」(2020年販売モデル)に、同社が開発中の電動化ミキサシステムを実装した電動駆動式コンクリートミキサ車のコンセプトモデルを開発しました。

ベースのトラックをEV化しただけでなく、ドラムの回転をEVトラックの高電圧バッテリーを電源とする電動式にすることで、軽量化や低騒音化を実現しています。
EVのためCO2の排出はゼロ。走行~生コン投入~撹拌(かくはん)~排出まで、すべて電動で動作します。
電動モーター・インバータ・専用ECUでドラムを制御するため、油圧に関する装備も不要に。低騒音化はもちろんのこと、現行型のミキサ車と比べると、油量をなんと約87%も削減しました。
ドラム容量は2.5立方メートル、最大混合容量は1.2立方メートルで、同社の架装形式「MR12」に準じています。
ベースのトラックの全長が若干長いこと以外は、従来のエンジンを搭載したコンクリートミキサ車と外観に大きな違いはありません。
コンクリートミキサ車に使うトラックは、工場と現場の距離が短く、さらに工場で生コンを投入する際に充電ができるため、EVとの親和性が極めて高いのです。
そのためトラック自体の航続距離が長くなくても使用条件的に問題がなく、排気ガスを出さず極めて低騒音という大きなメリットがあります。EVトラックに対応した電動駆動式ミキサ車は、今後普及が進んでいくのではないでしょうか。
Writer: 遠藤イヅル
1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。










