クルマの走行距離 バック走行もカウントされる? オドメーターのしくみとは

メーターの逆回転、いまは無理…?

 オドメーターの逆回転が可能だったころは、中古車販売店などで走行距離を少なく見せようと、わざとバックするなどしてメーターを戻すことも半ば公然と行なわれていたといわれます。

 しかし現在は、アナログ表示のメーターも含め、車速センサーからの電気信号によって走行距離をカウントする電気式が主流。バック走行も走行距離として積算されるようになっています。

 電気式のオドメーターが登場したことで、これを不正に巻き戻すことは減ったものの、いまなお根絶されてはいません。2000年代には国土交通省も対策に乗り出し、車検を受けるたびに書き換えられていた車検証の走行距離記録について、最新の車検時の記録と前回の車検時の記録が併記される方式に改められました。

 さらに2017年からは、走行距離が前回の数値と逆転した場合、過去の車検における「走行距離記録最大値」も記載されるように。仮に少しでも戻せば、わかるようになっているのです。

アナログ式オドメーター(kmの文字の下)のイメージ

 ちなみに、オドメーターが1kmを加算する基準はJIS(日本工業規格)によって定められています。それによると、クルマ用の機械式メーターは、駆動軸が637回転するごとに距離1kmを表示する割合に設定されており、電気式の場合も、この数値を基準とした計算式に基づく割合で表示されます。

【了】

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