もし首都高の都心環状線で分岐を間違えたら… 迂回するより素直に「1周」したほうがいい?
裏ワザのUターンを使うより「もう1周」したほうが早いことも
C1都心環状線からC2中央環状線経由で迂回して目的地へ向かう場合、注意すべき点がいくつかあります。先に挙げた2号目黒線は全方向でC2と接続していないほか、4号新宿線の代々木方面とC2内・外回り、5号池袋線の東池袋方面とC2内回りもそれぞれつながっていません。分岐を間違えたことで、大迂回ルートを取ってしまいかねない次のようなケースもあります。
●1号上野線 上野入口から3号渋谷線 三軒茶屋出口へ向かう場合
・最短ルート:上野入口→江戸橋JCT→(C1外回り)→谷町JCT→(3号)→三軒茶屋出口、距離17.4km、所要時間28分
ここで、谷町JCTでの分岐を間違えた場合は、次の三宅坂JCTで4号に入っても、その次の竹橋JCTで5号に入っても、C2の内回りへ行くことができないのです。したがって、江戸橋JCTから6号向島線経由、あるいは9号深川線に入り湾岸線経由でC2に向かうという、東京の北側あるいは南側をぐるっと回って迂回するルートが考えられます。このうち距離が短いのは、南を回る湾岸線経由のほうです。
・迂回ルート例:上野入口→江戸橋JCT→(C1外回り)→江戸橋JCT→(6号)→箱崎JCT→(9号)→辰巳JCT→(湾岸線)→大井JCT→(C2外回り)→大橋JCT→(3号)→三軒茶屋出口、距離41.5km、所要時間65分
最短ルートにC1の1周をプラスした距離は32.2km、所要時間は48分ですので、このケースでは1周して谷町JCTにリトライしたほうが早いです。
しかしながら、このケースでC2へ迂回せずとも、ある場所を使ってUターンが可能です。それは、6号向島線と9号深川線が交わる箱崎JCT内にある転回路「箱崎ロータリー」。ここで転回してC1の来た道を戻り、谷町JCTへ入った場合はどうでしょうか。
その総距離は、転回路内の走行を考慮しない場合でも32.4km(上野→谷町JCT→箱崎JCT〈転回〉→谷町JCT→三軒茶屋)となり、最短ルートに都心環状線1周をプラスした距離よりもわずかに長くなりました。谷町JCTでの分岐を間違えた場合は、素直に都心環状線を1周したほうがよいかもしれません。
もちろん、経路によっては箱崎でのUターンが効果を発揮する場合もありますし、C1に付属する形で、C1~6号~9号~湾岸線~11号~C1という周回ルートも形成されているなど、迂回路は数限りなく存在します。
ちなみに、首都高内では起終点が同じであればルートのいかんにかかわらず同一料金です。首都高ウェブサイトのルート検索などでは、これまで挙げたようなC1を余分に1周するルートは提示されませんが、C1で分岐を間違えた場合、迂回ルートをあれこれ考えるより、もう1周してしまうのもアリでしょう。
【了】