あなたは「満タン派」or「半分派」? メーカーの推奨も異なる給油量 最適はどのくらい? 少なすぎはトラブルも

燃料を給油する際に「満タン」または「必要量」と別ける人がいます。では、どちらのほうがクルマに良いのでしょうか。

トラブルを防ぐために満タンを推奨か?

 燃料タンク内の残量を常に満タンにする人や最低限の給油に留めておく人がいます。最近では、自然災害が多発していることもあり、常にガソリンを満タン状態にするよう心がけている人もいます。クルマのメカニズム的には満タンと少ない量では、どちらが良い状態なのでしょうか。

セルフ給油の燃料「継ぎ足し」はトラブルの元です。

 ガソリンスタンドで「水抜き剤」をすすめられたことがある方も多いでしょう。その際に「満タンにしてないと空洞部分の湿気から水が溜まる」という説明をされる場合があります。

 具体的には、空洞部分にある空気が外気との温度差により「結露」を生じさせ、タンク内に水分が溜まります。この水分が金属製タンクの錆の原因になり、エンジンパーツ内に入り込むことによってトラブルとなる可能性があるということです。

 ただし、最近では樹脂製の燃料タンクが多く、タンク部分に限れば錆びることはなく、結露も発生しにくいといわれています。

 では、タンク内の燃料量はどのようにしたら良いのでしょうか。長年自動車整備に関わっているディーラーの整備担当に伺うと、次のように話します。

「エンジンが正常に回転し続けるための重要なパーツとして、燃料ポンプというものがあります。燃料ポンプとは、燃料タンクからエンジンに燃料を送るものです。タンク内の燃料が極端に少なくなることで、クルマの揺れやカーブで燃料が動き、ポンプが燃料でなく空気を吸ってしまう可能性が高くなります。空気を吸ってしまうとエンジン回転が不安定になるか止まってしまいますし、燃料ポンプの寿命にも影響を与えます。

 また車種にもよりますが、燃料が少ないと別の影響がでる構造のものがあります。例えば、30年前に製造されたある車種では、リターンホース(エンジンからタンクに燃料を戻すホース)から戻った燃料が高温になっていて、タンク内に残っていた燃料の温度が高くなり、燃料タンク内に気化したガスが発生して、燃料ポンプがガスを吸ってしまうというトラブルもありました」

 樹脂製燃料タンクの普及によって錆の問題はほぼ解決のようですが、このようなトラブルもあって、自動車整備のプロからは満タンが推奨されているようです。

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