あなたは「満タン派」or「半分派」? メーカーの推奨も異なる給油量 最適はどのくらい? 少なすぎはトラブルも
満タンを「推奨していない」メーカーも
一方で満タンを推奨しないメーカーもあります。フォルクスワーゲングループジャパンによると、満タンによる重量増から推奨していないといいます。
フォルクスワーゲン グループ ジャパン広報部は「フォルクスワーゲンでは、給油の際は満タン給油を推奨はしていません。クルマの取扱説明書にも『タンクいっぱいまで給油すると、車両の重量が増加します。特に市街地走行には、タンクの1/2から3/4量の給油で十分です。燃料残量が少ない状態で走行すると路上で車両が動かなくなり、その結果、事故に至り、重傷を負う恐れがあります』と記載しています」といいます。
フォルクスワーゲンでは、燃料タンクの満タンを求めていませんが、同時に燃料が少なすぎると危険との注意も促しています。
前述の説明書には「燃料が少なすぎると、特に坂道走行時にエンジンへの燃料供給が不十分になる恐れがあります。燃料不足や不安定な燃料供給が原因でエンジンが“息継ぎ”やエンストすると、ステアリング、すべてのドライバーアシストシステムおよびブレーキアシストシステムが作動しなくなります。燃料不足で車両が動かなくならないようにするため、燃料タンクの残量が1/4以下になったら、必ず給油してください」と記載されており、少なすぎることによるトラブルの例も示されています。
燃料タンク内の量が少なすぎる場合に起きるトラブルの原因や症状は、メーカーによらずほぼ共通であることがわかります。なお、トラブルが起こりにくい量は、燃料タンクや燃料ラインの構造によって異なります。
車両重量増による燃費悪化ということからも、これから走る航続距離から適切な給油量を決めることが経済的にもクルマのトラブルを避けるためも良いようです。ただし、台風などの災害が予見できる場合は満タンにしておく方がよいでしょう。
ちなみに、セルフ給油をしている際、自動休止後に燃料キャップすれすれまでガソリンを入れる「継ぎ足し給油」は説明書などで明確に禁止されており、引火性のガソリンをこぼすなどで大きな事故につながることもあるので、ご注意ください。
【了】