日産「“新型”エクストレイル」初公開! 「スカイライン」や「ジューク」も登場へ…新たな長期ビジョンを発表

2026年4月14日、日産は新たな長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を発表しました。ここでは今後登場する新型車のほか、新たな戦略が明らかになりました。

新型スカイライン、エクストレイルの存在が明らかに

2026年4月14日、日産は新たな長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」を発表しました。

 同社は AIを中心に据えた「AI ディファインドビークル(AIDV)」を中核に据え、モビリティの知能化によって日々の移動を新たな体験へと変えていくことを目指すほか、多様な電動化技術の選択肢を提供することで、クルマのユーザーや各市場の幅広いニーズに応えていく方針です。

 CEOを務めるイヴァン エスピノーサ氏は、今回の長期ビジョン発表に際し、「今こそ、Re:Nissanの先を見据え、日産の長期ビジョンを示し、未来への進むべき道筋を明確にする時です。

 このビジョンは、お客さまの体験を最優先に、日産がどこへ向かうのかを定めるものです。モビリティの知能化を進めることで、より安全で、直感的、そして信頼できる商品と技術をより多くの人に提供し、日々の移動の中で価値ある体験を、より豊かなものへと進化させていきます」と述べていました。

 2025年5月に公表された経営再建計画「Re:Nissan」は本年度が最終年。こちらは、計画通りに進捗しており、競争力の高いコスト構造への変革や生産能力の適正化、さらに競争力の高い新商品の投入によって、今後の成長に向けた確かな基盤が築かれているといいます。

 日産は今回発表した長期ビジョンに基づき、次世代技術の進化、強靭な商品ポートフォリオの構築、新たなグローバル市場戦略、そして商品ファミリーを軸とした事業モデルによって、持続的な競争優位の確立を目指していく構えです。

 日産の技術革新の中核を担うのが、AIドライブ技術とAIパートナー技術を組み合わせた AIDV(AIディファインドビークル)。先進運転支援技術をリアルワールドで実用化してきた実績を基盤とし、日産独自の高度な車両制御と安全技術に基づくAI技術の開発が進められています。

明らかになった新型エクストレイル
明らかになった新型エクストレイル

 長期的にはラインナップの約9割のモデルにAIドライブ技術を搭載することを目指しており、2026年夏に発売予定の新型「エルグランド」には、2027年度末までにエンド・ツー・エンドの自動運転技術を実現する次世代プロパイロットを導入する見込みです。

 電動化については、日産独自のe-POWERを中核としながら、幅広い電動パワートレインを展開する予定だといいます。

 より高い走破性や長距離走行への安心感を求めるユーザー向けにはフレーム車用のハイブリッド(HEV)を開発。パートナーシップを通じてプラグインハイブリッド(PHEV)やレンジエクステンダー(REEV)も提供することで、選択肢の拡充を図っていきます。

 商品ポートフォリオについては、モデル数を56から45へと絞り込むことで、低収益モデルから撤退して成長分野への投資を強化。同時に車種ごとのパワートレインのバリエーションを拡充することで、モデルあたりの販売台数の増加と事業基盤の強化につなげていく方針です。

 各モデルは役割に応じて、ブランドの情緒的価値と革新性を担う「ハートビートモデル」、グローバルで規模と安定性により事業を支える「コアモデル」、新たな需要の拡大を担う「成長モデル」、規律ある協業を通じて市場カバレッジを広げる「パートナーモデル」の4つのカテゴリーに分類されます。

 今回の発表にあわせ、日産は複数の新型車を公開しました。

 今回公開された、もしくは存在が明らかになったのは「エクストレイル(米国名:ローグ e-POWER)」、「ジューク EV」、「エクステラ」、「スカイライン」、そして高級ブランド「インフィニティ」の4機種合わせて8車種。

 新型エクストレイルは、日産独自の電動モーター駆動システムを採用したグローバルのコアモデル。ジューク EVは、大胆で個性的なデザインと先進的な機能を融合した欧州向けのコアモデルです。

 ティザーのみが公開された「エクステラ」は米国におけるハートビートモデル。同じくティザーが公開された「スカイライン」は日本市場のハートビートモデルとして位置づけられています。

 インフィニティからは新たな「中型ハイブリッド SUV」、走りを重視した「V6 セダン」、2車種の「大型ハイブリッド SUV」が登場するようです。

EVへの投資はユーザーの動向と政策の変化を見極めながら対応

 事業モデルの面では、商品ファミリー戦略を通じた変革が進捗しています。

 モデルごとに開発を最適化するのではなく、共通の車両プラットフォーム、パワートレイン、ソフトウェアプラットフォームを基盤としたアーキテクチャー主導の開発へと移行。

 3つの商品ファミリーでグローバル販売の80%以上を担い、開発スピードと技術の導入を加速しながら、モデルあたりの販売を30%以上拡大することを目指します。

登壇したCEOを務めるイヴァン エスピノーサ氏
登壇したCEOを務めるイヴァン エスピノーサ氏

 さらに、開発と生産が初期段階から一体となって取り組むことで、品質の向上とコスト規律を徹底し、競争力の高い商品を迅速に投入していくといいます。

 グローバル市場戦略については、日本、米国、中国の3か国をリード市場と位置づけ、再構築します。

 ホームマーケットの日本では、次世代プロパイロットの導入やモビリティサービスの展開など、先進技術の実証をリード。2028年度以降にはコンパクトカーシリーズを新たに投入することで商品ラインアップをさらに強化し、2030年度までに年間 55 万台の販売を目指します。

 米国では、ローグ e-POWERやV6エンジンとV6ハイブリッドを搭載するエクステラを始めとするフレーム車で商品力を強化し、DセグメントSUVではユーザーのニーズが高いV6エンジン仕様を維持します。EVへの投資はユーザーの動向と政策の変化を見極めながら規律を保ちつつ柔軟に対応し、2030年度までに年間100万台の販売を目指していくといいます。

 中国は、開発のスピードと高いコスト競争力を生かしてグローバルな輸出を担う拠点に。NEVラインアップを強化することで中国市場での販売を強化するとともに、電動セダン「N7」はラテンアメリカとアセアンへ、ピックアップトラックの「フロンティア プロ」はラテンアメリカ、アセアン、中東へと広く輸出し、現地での電動車両の選択肢を拡充することで成長機会を創出。こちらも2030年度までに年間100万台の販売を目指します。

 メキシコは強固な現地基盤と日産で最も高い市場シェアを持ち、アメリカス全体とその他の地域における規模の拡大と収益性の向上を牽引する日産に取って重要な市場。中東はリード市場からの輸出と、大型 SUV やプレミアムセグメントを中心とした商品構成によって、引き続き成長と収益の両面において重要な位置づけを保ちます。

 欧州、インド、アフリカを含むその他の市場も、日産の展開エリアを広げ全体的な成長を支える役割を果たすといいます。

 前述のエスピノーサ氏は、最後に「日産は再建に向けた歩みを着実に進めています。そして、お客さま第一の姿勢を貫き、AI 技術の可能性を最大限に生かし、電動化とクルマのイノベーションを加速させることで、持続的に市場での成長を実現していきます」と述べました。

 今後、日産は5月に予定している通期決算発表においてRe:Nissanの進捗について説明するとともに、今年後半に戦略の方向性についての詳細を発表する予定。続報に注目です。

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