なぜ車の「残クレ」イメージ悪い? スマホでは定番の買い方なのに… メリット・デメリットは? ファイナンシャルプランナーが解説

最近、車の購入方法として定着した「残クレ(残価設定型クレジット)」。月々の支払いを抑えて憧れの高級車にも手が届く画期的な仕組みですが、SNSなどではネガティブな声も少なくありません。スマホの買い替えでは当たり前の手法が、なぜ車では「イメージが悪い」と言われるのでしょうか。あらためて残クレの仕組みをおさらいし、そのメリットとデメリットをファイナンシャルプランナーが解説します。

よく耳にする「残クレ」 結局良いの?悪いの?

 ここ最近の車の購入方法において、「残クレ(残価設定クレジットローン)」という言葉を耳にする機会が増えました。

 残クレ自体は20年以上も前から存在していた“クルマの買い方”でしたが、最近ではあまり良いイメージを持たない人もいます。

 そもそも残クレとはどのような購入方法なのか、メリット・デメリットを含めて解説していきます。

 残クレの正式名称は「残価設定型クレジット」で、一種のローン商品です。

 通常のローンは頭金以外の借入額全額を設定された期間で均等に分割して支払うというものですが、残クレは買うクルマの“将来の価値”をあらかじめ決め、その価値をローン返済の最終回に据え置くことで毎月の支払額を軽減できるようになっています。

 そして最終回の支払いは「買い替え・返却・買い取り」の3つの選択肢から選択でき、条件はあるものの、買い取りの選択をしなければ支払い(返済)義務がない商品性があります。

 残クレの最大のメリットは「今まで手が届きにくかった“高嶺の花”ともいえる高級車を買いやすくなる」ということで、クルマの購入に対するハードルが下がる点にあります。

 一方デメリットとして「改造ができない、傷や汚れ・走行距離に制限がある、事故による修復歴があると返却できない」という点が挙げられ、捉え方によっては「リース」や「レンタカー」に見えなくもありません。

 残クレ自体は良くできた商品で、メリットやデメリットをしっかりと把握しておけば使う分には問題ないと筆者は思います。

 なお最近ではクルマ以外でも残クレで買うことができる商品が数多くあります。

 皆さんの身近なところですと、スマートフォンやタブレット端末が例として挙げられます。

 こちらの多くは4年間の分割契約を結び、2年経過後に「返却orそのままローンを払って使い続ける」という商品性となっています。

 クルマのように高い金利を払うことなく持つことができるため利用している人も多いのではないでしょうか。

 また近年だと「住宅ローン」にも残クレが登場しました。

 品質の良い戸建住宅が対象となっているため現在利用者は少ないですが、住宅自体の価格が上がっていることに加え、政府が推し進める方針という報道もされているので、契約者が少しずつ増えていくことが予測されます。

 使い方によって、残クレはいい商品なのですが、高い金利負担と返却時のリスクがネックです。

 もしメーカーやディーラーのキャンペーンで残クレの金利が非常に低くされているのなら「買い」ですが、そうでないなら別の買い方を検討する必要があります。

 その買い方とは「ディーラー以外のローンを検討する」ということです。

よく耳にする「残クレ」 結局良いの?悪いの?(画像はイメージ/PhotoAC)
よく耳にする「残クレ」 結局良いの?悪いの?(画像はイメージ/PhotoAC)

 近年の金利上昇で、残クレ金利は5%を超えています。少し視野を広げ銀行やノンバンク系のディーラー以外のローンを見てみると、低いところでは1%台〜3%台と残クレよりも低い金利設定が見受けられます。

 仮審査の申込みや源泉徴収票を用意しなければならないなど、手間はディーラーローンと比べると増えますが、銀行などのローンを残クレよりも長い期間、たとえば7年から9年に設定することで残クレと同じ水準の返済額になります。

 返済期間が長くても途中で車を売却して返済資金に充てれば問題ありませんが、銀行系ローンの場合は変動金利が多いので、そのリスクも考慮する必要がある点に注意しましょう。

 金利の低い銀行系ローンの探し方ですが、一番手っ取り早いのがネット「マイカーローン 金利低い」などで検索すること。

 比較サイトなどもありますので、探してみると良いでしょう。もしくは日頃付き合いのある銀行や信用金庫、労働金庫などに聞いてみるのもおすすめです。

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Writer: 宇野源一(元自動車ディーラー)

大学卒業後、大手メーカー系自動車ディーラーに就職。その後、金融業界の業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事しながら、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP資格を取得。2018年よりライターとしても活動。FP視点でのカーライフを提案することが得意。

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