高速料金が安くなる「ETC2.0割引」一体どこで使える? メリットの一方で利用率は約4割 便利なのに普及が進まない理由とは
高速道路を走行する際には、「休日割引」や「深夜割引」など、さまざまな割引制度を利用できます。なかにはETC2.0搭載車両を対象とした「ETC2.0割引」もありますが、一体どのような内容なのでしょうか。
「ETC2.0」の割引内容やメリットとは?
高速道路には日々多くの車両が通行しており、物流や通勤のほか、遠方への外出の際などに利用されています。
高速道路というと「通行料金が高い」というイメージを持つ人も少なくありませんが、さまざまな割引サービスが展開されています。

たとえば「平日朝夕割引」では、平日の6時~9時と17時~20時の間にETCを利用して料金所を通過した場合、毎月の利用回数に応じて通行料金がユーザーに最大50%還元されます。
これは通勤・帰宅時間帯に高速道路の割引をおこなうことで、高速道路に並行する一般道路の混雑を解消するねらいがあります。
また現行制度では、毎日0時~4時までの間にETCを使って対象道路を走行すると通行料金が30%割引になる「深夜割引」というサービスも。すべての車種が割引の対象であり、特に物流を担う大型トラックなどが多く利用しています。
さらに、各種割引の中にはETC2.0搭載車両を対象とした「ETC2.0割引」もあります。
ETC2.0とは2015年に導入が始まったシステムで、これまでのETCと比べて大量の情報の送受信ができるうえ、ICの出入り情報だけでなく経路情報の把握が可能になるなど、機能が大幅に進化したものです。
ETC2.0では広域の交通情報が受信できるため、渋滞や交通規制がおこなわれているルートを回避したり、カーブやトンネルの先の渋滞・事故、天候の急変など「見えない先の情報」を受け取って事前の対策を講じたりすることが可能です。
加えて、災害発生時にはドライバーの安全確保を支援するほか、ETC2.0の通行実績や民間の通行実績などをもとに、被災地の道路の通行可否情報が分かる「通れるマップ」を提供するといった機能もあります。
「ETC2.0割引」は、ETC2.0搭載車両で高速道路を通行する際に、都心部の渋滞を避けて迂回ルートを選択すれば、通行料金が約2割引になるというサービスです。
これは東京や名古屋といった大都市圏の道路における渋滞を緩和するためのもので、現在は主に以下の区間で適用されています。
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・圏央道(茅ヶ崎JCT~海老名南JCT間、海老名IC~木更津JCT間)
・新湘南バイパス(藤沢IC~茅ヶ崎JCT間)
・東海環状自動車道
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またETC2.0搭載車両の場合、休憩のために高速道路から退出したとしても、対象の道の駅に立ち寄ったうえで2時間以内に同一方向に向かえば、追加料金なしで高速道路への再流入ができます。
これは直接の割引ではないものの、一度高速道路を降りて休憩する際に便利なサービスといえるでしょう。
このように様々なメリットのあるETC2.0ですが、2026年2月時点の利用台数は335万台、高速道路利用に占めるETC2.0の利用率は39.7%と、普及には依然として課題が残っています。
ETC2.0の普及が進まない理由として、まず導入コストの問題が考えられます。
ETC2.0車載器は高性能である分、価格も従来のETC車載器より高くなる傾向にあり、取り付け工賃などを含めると、より高額になるケースもあります。
ETC2.0割引の対象区間が大都市圏に限定されており、地方の自動車ユーザーが恩恵を受けにくいこと、スマートフォンの普及によりETC2.0を使用しなくても詳細な交通情報を得やすくなったことなども普及を阻む要因といえるでしょう。
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ETC2.0は物流ドライバーの運転改善や適切な配車計画の作成、日報作成のデジタル化に活用されているほか、多くのドライバーの走行情報をもとに生活道路での交通安全対策をおこなうなど、複数の役立つ機能が搭載されています。
今後は割引の対象区間や、高速道路を一時退出・再流入する際に利用できる道の駅を増やすなど、一般ユーザーがより利用しやすい仕組みづくりが求められます。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。













