待ってでも食べたい“名物釜めし”「花輪定食」に添えられる「意外な相棒」とは【昭和レトロな「ドライブイン」巡り「花輪ドライブインすゞき」編】
昭和という時代の“空気感”を色濃く残すドライブインは、ある種のノスタルジーや普段は見過ごしがちな大切なモノを思い出させてくれる気がします。今回は、かつての賑わいは影を潜めたものの、日本の“漬物文化”が心に染み入る「花輪ドライブインすゞき」(千葉県成田市)に立ち寄ってみました。
武家屋敷のようなドライブインのウリは「お漬物」!
高度経済成長期のマイカーブームとともに激増したドライブインは、現在ではその役割を「道の駅」やサービスエリアに譲り、全国で200店舗程度にまで減少していると言われています。
その一方、現存するドライブインは、素朴ながらも温かみのある料理や独自のサービスによって、多くのファンから根強く支持されているのです。
千葉県成田市から栃木県へとつながる国道408号、通称“ヨンマルハチ”のロードサイドに位置する「花輪ドライブインすゞき」は、日本の漬物文化を伝え続けている“昭和のドライブイン”。
そもそものルーツは「鈴木漬物店」で、成田発祥の「瓜(うり)の鉄砲漬」をはじめ、多種多様な漬物を展開しています。
マイカーブームや成田空港の開港時に最盛期を迎えた同店は、トラック野郎や観光バスなどの立ち寄りスポットとしても賑わいを見せたそうです。
![待ってでも食べたい「名物釜めし」とともに食すのは!?[「花輪ドライブインすゞき」(千葉県)/Photo:のぐちまさひろ]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2027/04/20260403_Drive-In_SUZUKI_000.jpg?v=1775120783)
とはいえ、現在では知る人ぞ知るドライブインという、やや地味な存在に。その最たる理由は、高速道路の延伸をはじめ、クルマや人の流れが“過疎化”してしまったことにあるようです。
ドライブイン(食堂)の営業時間は、午前11時から午後1時まで。漬物屋さん自体は、朝9時から午後4時ぐらいまで営業しているそうです。
その外観は、これまでに足を運んだ“昭和のドライブイン”とは一線を画し、伝統と格式のある武家屋敷や道場のような風情を醸し出しています。
店内は、左手に食堂(テーブル席・座敷席)、右手に漬物屋さんという構成。日本文化を感じさせる調度品の数々は、どれもホコリひとつ被っていないと感じるほどで、ものづくりの現場ならではの清潔感にあふれていました。
ちなみに「成田」という名札を付けた謎のぬいぐるみも置かれていたのですが、調べてみると成田市の観光キャラクター「うなりくん」でした。
とぼけた顔をしていますが、「ゆるキャラグランプリ2017」でグランプリに輝いた経歴を持つ、地元の名士(!?)といえるかもしれません。
ランチメニューは、アジフライ/メンチカツ/焼肉といった定食系や、カレーランチ/ヒレランチなど、990円からという設定。
どのメニューにも、瓜の鉄砲漬をはじめとした8種類もの漬物が添えられます(内容はその時々で変わります)。
今回は急ぐ旅でもなかったので、オーダー後に“ひとつずつ米から炊く”という「釜めし定食」に、1本のえびフライ(605円)を追加した「花輪定食」をオーダーしてみました。
釜めしのメイン具材は、「五目/さけ/えび(いずれも1100円)」と「かに(1210円)」の4種類がありますが、ここまで来たからには「かに」の一択です。
ふすまガラスに「少々お時間がかかります」という張り紙があったので、出来上がりを待つ間に漬物屋さんを物色してみることに。
そこには、鉄砲漬/つぼ漬/みそ漬/山ごぼう漬などなど、めくるめく“漬物ワールド”が広がっていました。着丼を待つ間に目星をつけつつ、付け合わせの漬物を味わってから、お土産を選抜するのが良いかもしれません。
待つこと25分ほど。えびフライのお皿が強引に割り込んでいる「花輪定食」が到着しました。
釜めしの蓋を開けたい衝動を抑えつつ、まずはえびフライからガブリといってみます。
えび自体はそこまで大きくないものの、さくさくジューシーな歯応えとともに、濃厚なえびの風味がぶわっと広がっていきます。
個人的にはソースは不要で、素材の味をそのまま楽しむのがオススメです。もちろん、“カリやわ”な尻尾までペロリといけちゃいます。
続いて、満を持して釜めしをオープン。対面の瞬間、温かな蒸気とともに、かにの香りに包まれていきます。
炊き立ての釜めしはふっくら柔らかく、味付けはあくまでもやさしい仕立て。主張しすぎないお味噌汁も、周りをひき立てる名脇役になっています。
そして何より、らっきょうや山芋を含む8種類もの“漬物軍団”が、それぞれ個性的なアクセントを効かせてくれます。
いやはや、日本人に生まれて良かった。
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お土産には、山ごぼう漬/味噌漬の盛り合わせ/キャラブキを選定。
お米の値段が下がり、ブランド米も手に取りやすくなった今こそ、「ごはん+漬物」というシンプルな贅沢を堪能してみる時かもしれません。
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■花輪ドライブインすゞき
所在地/千葉県成田市竜台1766
営業時間/11:00~13:00
定休日/水曜
Writer: のぐち まさひろ
ゴルフとサウナと愛犬のチョコをこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。SAJスキー検定1級/国内A級ライセンス/小型船舶2級/サウナスパ健康アドバイザー所持。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、直近1年間のハンデ推移は「7.7」→「8.6」→「7.1」→「5.6」。



















































































