タンデムって何か知っていますか? バイクの2人乗りにもルールがあるんです
バイク用語での「タンデム」はいわゆるバイクの2人乗りのこと。後ろに乗る人をパッセンジャーといい、直列に並んでバイクに乗ることから、タンデムと言われるようになったようです。ただし、タンデムにはさまざまな条件がありますのでご注意を!
タンデムは甘酸っぱい思い出、今一度タンデムについて考えてみる
バイクでのタンデムって、なんとなく甘酸っぱい響きでちょっといいな、なんて思ったことはありませんか? 2頭の馬を縦(直列)につないだ馬車という意味を持つタンデムとは、バイクでは2人乗りのことで縦に並んで乗車することから、そのように呼ばれるようになったようです。
バイクのタンデムですが、実は誰でもできるわけではなく条件があるのです。その条件は以下の通り。
・タンデムできる排気量は51cc以上。
・一般道の場合は、バイクの免許を取得して免許を交付されてから1年以上経過している(道路交通法71条の4第5項・第6項)。
・高速道路の場合は、免許を取得して免許を交付されてから3年以上経過している、かつ、運転者が20歳以上(道路交通法71条の4第3項・第4項)。
・首都高速では一部区間を除き2人乗り禁止。
バイクの免許を取得したてでは、1年間はタンデムができません。さらに、高速道路は3年経ってから。以前にクルマの免許を取得していたとしてもNGで、二輪の免許を取得してから(原付を除く排気量問わず)の経過年数が対象となっています。免許を取ったからといって「さっそく彼女(彼氏)をのせるぞー!」という訳にはいかないのです。
免許取り立ての人にはタンデムはおねだりしないようにしてください。かわいい彼女におねだりされたら、かっこつけて乗せてしまう人がいるかもしれませんから……。
とはいえ、免許取り立ての人は説明を受けているので、このルールは理解しているはず。もし、このルールを違反したら、排気量に関係なく「大型自動二輪車等乗車方法違反」として、反則金が1万2000円、違反点数2点が課せられることとなります。
免許を取得して1年以内で違反点数の累積が3点以上になると初心者講習の対象になってしまうので、2点課せられるのは大きな痛手になるはず、同時にスピードがちょっとでも超過(15km/h未満で1点)なんてしてしまっていたらアウトです。
さらには、事故を起こしてしまった際に、保険が下りない場合も……。解らないだろうと侮るなかれ、タンデムするということは、後ろに乗せる人(パッセンジャー)の命も預かるということ、安易な気持ちでルール違反は行なわないようにしたいものです。
そして、タンデムが解禁になった後でも気をつけなければならないことがいくつかあります。ふたり乗りが禁止されている区間がいくつかあるので、標識などを見逃さないこと。
そして、タンデムでは言わずもがな、バイクに2人分の過重がかかっていることを考慮して運転しなければなりません。制動距離が長くなるのでブレーキはいつもより早めに、急発進、急停車は厳禁、ギアチェンジも素早く丁寧に…と。パッセンジャーに不安を与えないような、余裕のある運転を心がける必要があります。